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雨龍の祠

雨の降る街で一夜を明かしたアレイシャ達。

朝になってから長の家に行き術を施した吸水の石を受け取る。

石を受け取ったアレイシャ達は祠の場所を聞き祠へ向かう。

そこで今回も本人に出会えるのだろうか。


「さて、石も受け取ったし行くとしましょう」

「ですね、早々に済ませてしまわないと」

「この雨だから何かと心配だものね」

「では参るとしましょうか」


そうして祠に向けて出発する。

外は相変わらずの雨が降り続く。


「ほんっと、酷い雨ね、この国なんなのよ」

「以前も雷が鳴り響く国もありましたから神の力が影響しているのでしょうね」

「そう考えると凄いものよね」

「こんな天気にまで影響するなんて大したものです」


それからしばらく歩くと祠がある岩山が見えてくる。

その岩山の麓に入り口が確認出来る。


だが長の言うように雨の壁がそこにはあった。

言われた通りに吸水の石をその壁の下に置いてみる事に。


「本当に雨の壁を吸い取ってるわね」

「これで中に入れそうね」

「では行きましょうか」

「ええ、参りますよ」


そうして中へと入ってみる。

中に入って少し進むとそこには確かに祠があった。


そのまま祠の調査を始める。

外は相変わらずの雨が降り続いている。


「それにしても湿っているわね」

「外があの雨だもの、湿らないはずがないわよ」

「荒野と砂漠の国なのにこんな湿ってるとかどうなってんのよ」

「愚痴っても始まらないのでは?」


そうしてしばらくして祠の調査を終える。

そして今回もその気配を感じ取る。


後ろにいたのはおっとりとした空気のお姉さんだった。

彼女がどうやら雨龍のようだ。


「あなた達なのね、私達を調べているのは」

「あなたが雨龍ですか」

「なんか凄いほんわかしてるわね」

「神様とは思えないゆるゆるな空気ね」


だが彼女は紛れもなく龍の神であり雨龍だ。

そのほんわかとした空気の中に確かに強い力を感じた。


「この雨もあんたがやってるのかしら」

「別に私がやってるわけじゃないわ、でも私の力が影響してるのは確かかしら」

「そう考えると神の力って凄いものなのね」

「たまにしか止まない雨を降らせるなんてね」


だが雨龍はそれは信仰の強さなのだと言う。

信仰が強いほどその力が土地に影響するらしい。


つまりはその信仰心が力に影響する。

それは過去の土地でも見られた光景である。


「それにしても可愛いわね、お姉さんがぎゅーってしていい?」

「は?私?いやいや、流石にそれは恐れ多い…」

「エロイーズみたいなのが好みなんですかね」

「確かにハグしたくはなるわよね、分かるわ」


アナスティアが謎のシンパシーを感じていた。

それはそれとして相手の状況も訊いてみる。


「こっちもいろいろとやってるわよ、でも私は反対派なのよね」

「なんか分かる、あんたが戦闘狂だったら寧ろ困る」

「龍の神にも追放した神への反抗に賛成の者と反対の者がいるのですね」

「天使様についても調べてるんでしょ」


雨龍が言うには天使様については詳しくはまだ分かっていないという。

だが分かっているのは彼女が何かしらの被験者である事だという。


被験者、彼女の言っていた滅びた街に関係があるのか。

それも頭に留めつつ話を続ける。


「あの天使様っていうのはどうにも人間の業を感じるのよ、何かはまだだけど」

「人間の業?つまりやってはいけない事に手を出したとか?」

「業と言われるからにはそんな所でしょうね」

「一体何をされたっていうのよ」


それは今は調査中との事。

なのでそっちは今は調査を続けていいとの事だ。


「人間の業、何をしたというのやら」

「それは結果を待ってね」

「エメラダ教、一体何をしていたというのかしら」

「これは思ったよりも裏がありそうな案件ね」


そんな中今回もその気配を感じ取る。

当然行ってみる事になるわけで。


「出たみたいね、行くんでしょ」

「当然ね、訊きたい事はたくさんあるもの」

「なら行くわよ、今度こそ正体暴いてやる」

「ではご対面といきますか」


そうして外に出る事に。

今度こそ彼女から何か聞き出す事は出来るのか。


天使様に関係する人間の業とは。

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