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雷鳴の街

雷龍の信仰を求めてフルンセの北部にある街へとやってきたアレイシャ達。

この国特有の気候である頻繁に鳴り響く雷。

それは雷龍の信仰が存在する事を確かに示していた。

とりあえずは街で情報を集める事に。


「ここがその街なのね」

「そのようですね、それにしても都市部以上に雷が鳴っています」

「落雷に関しては高い建物に避雷針があるので心配はなさそうですね」

「とにかく情報を集めるわよ」


そのまま街へと入り情報を集める。

街の人からは雷龍の事は聞けるものの、祠の場所は分からないという。


「どうよ?」

「駄目ね、雷龍の事はたくさん聞けるけど祠の事は知らないって」

「あの、雷龍の祠の事ですよね?それなら少しお話が」

「あなたは…何かご存知なのですか?」


一人の街人が声をかけてきた。

どうやら祠について何か知っているらしい。


とりあえず話を聞いてみる事に。

なぜ村の人達は祠の場所を知らないのかもその話から分かる事に。


「信仰自体は街の中で済ませるんです、祠には気象庁の人間だけが行けるので」

「気象庁ですか?」

「つまりこの国には気象予報の出来る人が?」

「世界的にも気象予報って発展途上のものよね」


要するに祠の場所を知っているのは気象庁の人間だけらしい。

その気象庁は街の北東に行けばあるという。


そこに行けば祠の場所は聞けるとの事。

ただし許可が下りるかは保証はしないらしいが。


「なるほど、では気象庁に行けば何か聞けるかもという事ですか」

「ええ、保証はしませんけど情報は気象庁が保持しています」

「分かったわ、なら行くだけ行ってみるわね」

「ありがとう、おじさん」


そのおじさんはそれだけ教えて去っていった。

元々この土地自体外部からの客は少ない。


珍しいという事もあってなのか、教えてくれたのだろう。

アレイシャ達はそのまま北東にある気象庁の建物へ向かう事に。


しばらく歩くと大きな塔が見えてくる。

どうやらこの塔が気象庁の建物のようだ。


「ここがその気象庁なのね」

「一応話を聞いてみます、気象庁なら国の管轄でしょうから」

「頼むわね」

「許可はもらえるでしょうか」


それから少ししてヒルデが戻ってくる。

雷龍の信仰について調べていると言ったら中へ入るように言われたらしい。


とりあえずは許可はもらえたようで、アレイシャ達は塔の中へと入る。

この塔は最上階に観測所があり、その下にそれを分析する部署がある。


気象庁という事もあり天気予報もやるが、基本的には雷の調査塔らしい。

ここに気象庁の建物を建てたのも国自体が雷龍の信仰を持っているという事のようだ。


「お初にお目にかかります、研究の主任をしている者です」

「はい、それで雷龍の事についてお聞きしたいのですが」

「私達は今龍の神について調べているのよ」

「それで何か聞けないかと思いまして」


主任の話では雷龍の祠は街の北にある山の八合目にあるらしい。

だがその山は上に行くほどに雷の危険性が高まるという。


そのために気象庁の人間にだけその場所が伝えられるとか。

今もそれの調査で研究員が山に一人入っているらしい。


「私達もその祠に行きたいのだけど、駄目かしら」

「それは別に構いませんが、山の標高はこの研究塔より高いのですよ」

「つまり雷の危険性が当然ある、という事ね」

「それでも行くわ、そのために来たんだもの」


主任は少し待っているように言い奥に行ってしまった。

少しして何やら服を持って出てきた。


「ラバーコートです、これがあれば絶縁体になるので山にも行けるでしょう」

「すみません、では我々は山に行っていいのですね」

「とりあえず山に行くわ、いろいろとありがとう」

「許可感謝します、では我々は行って参りますね」


そうしてアレイシャ達は街を出て北にある山に向かう。

その山はとても高く研究塔よりも高いからこそのラバーコートだ。


「八合目、野宿も必要ですね」

「雷の鳴る山で野宿とか怖いわね」

「それでも行くのよ」

「恐れてもいられませんから」


アレイシャ達はそのまま山に足を踏み入れる。

雷の鳴り響く雷鳴の山。


その山の恐ろしさを山に入ってすぐに理解する事となる。

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