次の国へ
ミクダニア国内を旅するアレイシャ達。
いよいよ次の国であるエルベリアへと進む事に。
準備を整え国境へと移動する。
次の国のエルベリアとはどんな国なのだろうか。
「さて、では国境へ移動しますか」
「いつでも行けるわよ」
「ええ、助かるわ、それじゃ行きましょう」
「次の国、エルベリアね」
そうして飛行船は飛び立つ。
そのまま首都を離れ国境へと飛んでいく。
「そういえばエルベリアって海に面した国なのよね」
「そうよ、予定通りに行ければエルベリアからは海越えね」
「にしても少しは息抜きしたいものよね、チラ」
「仕方ないですね、ではバカンスでも予定に組み込みますか」
エロイーズも知ってて振っている。
なんにしてもエルベリアでは息抜き確定である。
「それでバカンスって何をするのよ」
「それが気になるのですが」
「海ですよ、海水浴です」
「あら素敵、お姉さん脱いじゃおうかしら」
エイルもノリノリである。
とはいえ海があるのならそれしかないのだろう。
エルベリアに着いたら水着を選んだりしなければならない。
それがどんなものになるかはともかくだが。
「あ、そろそろ国境よ」
「では国境を越える準備ですね」
「分かりました」
「では参りましょう」
そうしてミクダニア国境へと移動する。
一旦着陸し検問にいつものように例の許可証を見せる。
それによりすんなり国境を抜ける事に成功。
やはりこの許可証は特別なものだと再認識する。
「さて、それじゃさらばミクダニア!ようこそエルベリア!」
「まずは一番近い小国へ向かうわよ」
「それはどこになるのでしょう」
「とりあえずはエイルに任せましょ」
そうして一番近い小国のカルテュに移動する。
今日はここでエルベリア国内の情報を入手しつつ旅に備える事に。
「ここがカルテュ、国境沿いの小国ね」
「ミクダニアとは違った雰囲気ね、いい感じじゃない」
「そうね、とりあえずは海を目指すって事でいいのかしら」
「ええ、そうなります」
そんなわけで旅に使えそうな情報を集める事に。
街の中を適当に散策し観光案内所などにも行ってみる。
「なるほど、大体は理解したわ」
「エルベリアという国も何かとあるのですよ」
「国の歴史を感じる話よね」
「とりあえずお腹空いたし何か食べましょうか」
エイルは相変わらずである。
とはいえこの国の食に触れておくのもいいと思い、適当な食堂を探す。
そして食堂に入り適当に食べる事に。
エイルはそんな中いつものように大量に注文する。
その光景に店員や客達は度肝を抜かれていた。
アレイシャ達はもはや慣れた光景である。
そのまま食事を終え店を出る。
店主は嬉しいのか悲しいのか泣いていたらしい。
「この国は小麦が主食なのね」
「あとはとうもろこしね、それを使った料理が多かったわ」
「隣国の影響もあるのでしょうか」
「この国は結構長くの間文化鎖国をしていましたからそれはないかと」
文化鎖国という事は他国の文化が解禁されたのは比較的最近なのか。
そんなこの国の状況も確認する。
「確か文化鎖国が解かれて解禁になったのって20年ぐらい前よね?」
「ええ、それぐらいですね」
「そんな最近の話なんですか」
「でもそのおかげで外国のものも入ってくるようになったのね」
この国の外国文化解禁は近年の事という。
主に隣の国のものが多く流れ込んできたようだ。
その関係もありピザやワインがこの国の文化としても根付いたらしい。
それでもそれは近年の話ではあるが。
「でもピザって美味しいわよね、バルディスタにもあるにはあるけど」
「一応今の時代ピザは世界的ですからね、まあ国によって独自の進化は遂げています」
「確かに私の母国にもピザはあったけどこの国のものとは違うわね」
「国の歴史は食べ物の歴史、何かと勉強になるものですね」
そうしてその後も旅に使えそうな情報を集めて回った。
明日からはエルベリアの旅が始まるのである。
とりあえずはバカンスのために海を目指す事となる。
海を見るのはバルディスタ以来の話だ。
今回は少しは息抜きも出来そうだと楽しみにするのである。