表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/230

外の世界の事情

ミクダニア国内を旅するアレイシャ達。

現在は小国の一つヴィルサに来ている。

バルディスタを旅立ち日数もかなり経過した。

外の世界の事情も知りその見聞は広がっていく。


「やっと半分ってとこかしら」

「ええ、首都まではもう少しってところね」

「なんにしても焦らずに行きましょう」

「ですね、焦っても始まりませんよ」


そうしてヴィルサの街の中を見て回るアレイシャ達。

ここはどうやらミクダニアの中心地になるらしい。


「首都だからって国の中心とは限らないのよね」

「本来首都とは国境から離れた位置に置くものですからね」

「地理的にも国境に近いと簡単に陥落しちゃうもの」

「そうね、戦争とかになった場合それは不利になるわよね」


国における首都の位置。

基本的には国境から遠くに配置するものである。


戦争などで首都を守るという意味でもだ。

国境近くに首都を置けば瞬く間に攻め込まれ陥落するだろう。


「やっぱり国における都市の配置って重要なのね」

「ええ、国の中枢は国境から遠くに、軍の基地などは国境近くになどです」

「国を守る上でそういうのはとても大切な知識よ」

「あんた達なんでそんな事まで知ってるのよ」


まあそれはさておき。

外の国の事情についても訊いてみる。


「主に魔物退治で生計を立てる冒険者が主流ですね」

「あとはそれの護衛の傭兵とかね、国を守るのは軍隊や騎士とか」

「私達は空を移動してるから魔物には遭遇しないだけなのね」

「確かに街の外の洞窟とか入るとそういうのがいるものね」


魔物は主に暗い場所を好む。

そのため瓦礫の中や洞窟、地下空間などによく出現する。


基本的に光の当たる場所には滅多に出てこないので襲われる事は少ない。

ただし日照の少ない北の大地などでは外にも出る事はあるようだ。


「魔物は基本的に光を苦手とします、なので平原などにはまず出ませんね」

「太陽の光が当たりにくい北の国とかは外でも出るらしいけどね」

「ふーん、つまり冒険者なんかは洞窟なんかに入ってそれを倒してるのね」

「私も教会の仕事で魔物退治に行った事は何度かありますよ」


魔物の苦手とするものは光。

それもあってか外の世界を旅する分には襲われる事も少ないらしい。


ただし例外は少なからずあるので油断はしない方がいいとの事。

魔物にも例外はもちろんあるのだから。


「ただ野盗とかゴロツキなんかは旅の天敵よね」

「ええ、なのでそういう不届き者は遠慮なくボコボコにしていいのです」

「ヒルデ、あんた容赦ないわね」

「昔からこうなのよ、ヒルデは」


ヒルデもなかなかに容赦がない。

手加減が苦手と本人も公言するのだから納得である。


「まあ魔物は貴重な素材をくれますからね」

「それ目当てで狩りをするのが冒険者だし護衛の傭兵なのよ」

「つまりお金目当てって事ですか」

「でもお金は大切よね、お金がないと世の中のほとんどは始まらないわ」


お金の大切さ。

それは孤児だった時期もあるセクネスとアナスティアだから言える事でもある。


「お金で世の中の問題の八割から九割は解決出来ます、残りは無理です」

「お金ってそれこそ遥か古来からある人の決めたルールなのよね」

「お金がないと病院にも行けないし食べ物だって買えないものね」

「命はお金では買えませんけどそれでもほとんどのものは買えますからね」


この世界のルール。

それはお金で物事の八割から九割は解決可能という事。


お金は決して汚いものなどではないという事である。

人はお金のために、自分の生活のために働くのだから。


「冒険者も労働者も同じですよ、その目的はお金と生活のためです」

「だから汚いなんて言ったら生きていけないわよね」

「働くのはお金のため、ね」

「でもそれはあたし達が一番よく分かってるのかも」


そうして外の世界の事情も説明を聞いた。

職業にも様々なものである。


「さて、では次に向かいますか」

「宿は次の小国でね」

「分かったわ、それじゃ行きましょう」

「この国もなんだかんだでいいものね」


そうして次の小国へと飛び立つ。

ヒルデとエイルの知識には助けられているものだ。


この国でも何かしらの命令を受けるのだろうか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ