第二世代コロニーの建造と居住試験(2050〜2100年代)
1. 建造開始(2050年代)
背景:第一世代コロニー(2030年代〜)で得られた知見により、閉鎖生態系・資源利
用・放射線防護技術が成熟。
目的:数万人規模の「都市型コロニー」を建設し、人類の本格的な宇宙居住を実現する。
構造:オニール型シリンダー(直径6km、全長30km級)を想定。
資材供給:
月面・小惑星からの鉱物資源を大量投入。
メガフロート式宇宙ドックをトラック島軌道上に設置。
建設体制:TPSA主導、日豪を中心とした国家連合+民間企業が参加。
20〜30年かけて段階的に建造され、2070年代前半に「第一期居住可能区画」が完成。
2. 居住試験(2070〜2100年代)
人員:数千〜1万人規模、原則大人のみ(研究者・軍属・行政職)。
居住形態:1〜5年のローテーション勤務。ただし長期滞在者も増加。
試験の主題:
閉鎖生態系の完全自立(酸素・水・農業の安定運用)
人工重力・放射線環境の人体影響の長期観察
社会システムの実験(教育・司法・行政を模擬運営)
心理実験(閉鎖環境で数千人単位の共同生活を継続できるか)
ルール:
家族帯同禁止
出産禁止(「居住実験で子供を危険にさらさない」という大前提)
「閉鎖社会を数十年回す」こと自体が最大の試験。
3. 禁忌の子供誕生事件(2080年代?)
経緯:
数千人規模の閉鎖社会で人間関係が濃密化。
ある研究者カップルが規則を破り、子供を妊娠。
当局は当初極秘裏に処理しようとするが、出産が公然化。
大問題化:
医学的リスク:胎児の発育が未知数、人工重力下での成長は未検証。
運営上のリスク:資源計画が狂い、小児医療も未整備。
政治的リスク:地球側から「人間実験」と非難される可能性。
対応:
TPTO内で大論争。
「即座に親子を地球に送還せよ」派
「コロニーで守り育てよ」派
結果、送還は困難とされ、初の「宇宙生まれ」がコロニー内で育てられることに。
影響:
宇宙生まれ第一号は、**「宇宙人類の象徴」**として扱われる一方、
医学的・倫理的議論を巻き起こし、以後の宇宙社会の在り方を左右する事件となる。
4. 居住試験のその後(2090〜2100年代)
子供誕生事件を契機に、試験はさらに厳密化。
一方で「既に宇宙で子供が生きられることが証明された」として、本格的な家族移住への
道が開かれる。
2100年代初頭には、正式に「家族単位での移住解禁」が議論され始める。
まとめ
第二世代コロニーは2050年代に建設開始、2070年代に居住試験が始まる。
数十年間は「大人だけ」の社会であったが、2080年代に規則違反から子供誕生事件が発
生。
• • これは人類史的転換点となり、宇宙社会と地球社会の断絶を決定的にする契機とな
る。




