めぐる幸せの流れ星
こんなに澄んだ夜空なら、きっと、今日は素敵な流れ星が見れますよ。
ねえ、隣に座って、一緒に見ませんか。
あのね、秘密の話をしましょうか。
流れ星を見たら、願いをかけてみて、と聞いたことはない?
それで願いがかなったって人の話を聞いたことは?
あれにはね、秘密があるんです。
星の世界にはね、幸せの精という小さな人たちがたくさん住んでいるんです。
その小さな幸せの精さん達が、こっそりこっそり、みなさんの近くに時折、やってくるんですよ。
そうしてね、色んな幸せを見つけるって仕事をするんです。
美味しいものを食べられる幸せ。
ぐっすり眠れる幸せ。
大好きな物を手にする幸せ。
大好きな人と一緒に過ごせる幸せ。
元気に過ごせる幸せ。
沢山幸せを見つけるとね、幸せの精さんは、その幸せを包む、あったかな空気をすこうしずつもらって、
みんなの知ってるあの形を作るんです。
そう、お星さま。
それでね、お星さまができると、
ぽ~んって空に投げるんですよ。
それが、ほら、今、夜空で光る星なんですよ。
だけどね、幸せの精さんが、がんばるからか、みんなの幸せがたくさんあるからなのか、
空いっぱいに星がたまっちゃうことがあるんです。
そうするとね、今度はそのお星さまを地上に返すらしいんです。
悲しい思いをしている人
辛い思いをしている人
寂しい思いをしている人
我慢して下を向いてる人
何も言えなくて震えてる人に
幸せの力が与えられるように。
その、地上に向かうお星さまが、流れ星なんです。
幸せを与えるための星だから、見たら、なんだか力がわいてくるんです。
流れてきたら、なんだかワクワクするんです。
いやなことも忘れちゃうんです。
こうなったらなあ、なんて希望も見えてきて。
願いをかければ・・・・叶うことがあるんですって。
流れ星って、そういう力があるんですよ。
ほら、流れましたよ。
ああ、でも。
こんなきれいな流れ星を、
あなたと見れて、幸せなんですが。




