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詩集

死生の道標と死のない人

作者: ぷらうまん


人生の忙しさに耐えかねて もう忘れてしまいたいと

ひとひらの夢と幸せが 両の手のひらから零れ落ちた

とめどもなく作られていく 心を亡くした死のない人


命にまつわる老いも病も死も 忘れるほどに忙しくて

医療と福祉に現実を押し付けて 偽りの人生を生きる

家でも学校でも会社でも 死に場所が無い死のない人


苦しみを生み出しては金に換えた 使える日を夢見て

己が手で自らの墓穴を掘り続けた 儚く日々を越えて

忌まわしさに憑りつかれ 始まりもしない死のない人


その口から垂れ流されるのは 理想論のような世迷言

自分が病んでいくことも いつかは死んでいくことも

気づかないままひたすらに 忙しなく喋る死のない人


その心ない手のひらで 誰かの夢と幸せを掠めとって

人生の道のりから標を隠そうとする 良かれと思って

みんなぼっちで いつまでも辿り着けない死のない人


圧し潰されて思い出す 命にまつわる老いも病も死も

己が手のひらに刻まれた苦しみが告げる 亡くした心

夢と幸せ 何の為に生きてきたのかわからずに死ぬ人

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― 新着の感想 ―
[一言]  死生観は難しいですね。  一方で生まれる人もいれば、死ぬ人もいる。  幸せな人もいれば、不幸せな人もいる。  トントン拍子に出世する人もいれば、理不尽なことに巻き込まれ挫折する人。  そ…
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