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炎に巻かれた魔女は転生して  作者: カラスの子
3/5

駆けっこ

 「待ってよ、なるみちゃん!」


 パタパタとなるみちゃんを追い掛けている。


 「あ!」


 足が私よりも早い。なるみちゃんを追い掛けるよりも、物陰に隠れていた。


 「メイちゃん見つけた。タッチ」


 「ひゃう!?」


 メイちゃんを捕まえた。

 メイちゃんは、新しく出来たお友達で、こちらで言えばハーフ。私の世界ではダブルと言われた混血の女の子。

 染めていないが、明るい茶色の髪がフワフワしていて可愛いらしい。女の子で、なるみちゃんと比べると大人しく、よく本を読んでいるところに話しかけてお友達に成った。


 「あ〜!メイちゃん捕まったの」


 「なるみちゃんも捕まえた!」


 なるみちゃんが逃げ出す前に、なるみちゃんに向かって走りタッチする。


 「捕まっちゃった。みおちゃんの勝ちだね」


 何を持って勝ちなのか分からないけれど、私の勝ちの様です。


 「それじゃ、こんどは」


 「何だか先生が集まれって言っているよ」


 確かに先生が呼んでいる。

 三人で顔を見合わせ先生の所に向かう。先生が集めた理由は、お遊戯でした。


 「はい!お手手を上げてキラキラしましょう!」


 お手手キラキラは星の輝きだそうです。泣き。







 「それにしても、なるみちゃんて足早いね」


 「うん、ほんとうに早いね」


 お遊戯も終わり。

 母親達が迎えに来るまでの時間、三人で駆けっこする事に成った。

 三人並んで用意ドンで走り出す。

 タイミングなどない只単に駆けるだけなので、何処まで走るとも決めなかった。

 ゴールは何となくココと言うところまで走った。

 結果としては、一番はヤッパリ、なるみちゃんで私とメイちゃんはほぼ同じだった。


 私は五才児なのだから、同じ五才児に体力的に負けるなんて普通なのだが何だか悔しい。


 「なるみちゃん、もう一回しょうぶ!」


 「みおちゃん、やる気だね!受けて立つよ!」


 「私も!」


 結局、よく意味がないままに三人で数回の駆けっこをした。









 「みお、どうかしたの?何だか疲れているみたいだけれど」


 母が迎えに来たので、母が運転する車の幼児席に座りこみ。帰りながら、今日の出来事を話す。


 「そうか、みおはママ似なのかしら?パパは足早いし、お兄ちゃんも足早いものね」


 「ママも足遅いの?」


 「そ、そうね。運動は苦手かな」


 DNAと言ったか、親からの遺伝。元の世界では親似などの言葉は合ったが、その理由までは理解されていなかった。

 この世界で初めてその意味を知った時の驚きは、今でも忘れていない。


 「今度、お兄ちゃんかパパに教えてもらう?」


 「うーん、そこまで本気じゃないからいいよ。パパ、仕事大変みたいだしね」


 「みおはワガママが少ないわね。でも、少しはワガママ言ってくれた方がパパも喜ぶわよ」


 そうなのだろうか?

 父は、毎日忙しそうに仕事をしている。帰って来るのも、私が寝た後で遅い様だし。休みの日にも疲れからか休んでいることが多い。

 休める時に十分に休むのは、騎士として当たり前の事でも合ったし。何の不思議もない。


 「少しコンビニに寄るわね」


 「うん」


 母が運転する車は、少し遠回りしてコンビニへと向かう。


 「何か欲しいものある?」


 「うぅん、別にないよ」


 コンビニに着いて、車から降りる母が欲しい物を聞いて来るが私は何も要らないと断る。


 「みおは本当にお菓子とかねだらないわよね」


 母はそう言うけれど、実はそうではない。この世界の駄菓子とかとても美味しいと思う。だからこそ我慢しなければ歯止めが効かなく成りそうで怖いのだ。

 美味しいからこそ我慢する。

 地獄です。


 「はっふ」


 ん〜。

 駆けっこでの疲れからか、少し眠い。

 母はさっき車から離れたばかりで、直ぐに戻っては来るだろうけれど。もう少しは掛かるかな?

 このまま寝てしまうと家に着いた後、母が大変だし。

 でも、窓からポカポカの陽射しが入って来きて更に、あ、少し日が陰った。

 ガチャガチャとドアを開けようとする音がなる。

 母が戻って来たみたいだけれど、もう限界。

 私の意識はそこまでで、眠りへと落ちて行った。





 「ん、あ?」


 体が揺れる感じに眼が覚める。と言っても、まだ夢現つではあるのだけれどね。


 「あ、起きたのね良かったわ。夕ご飯まで少し時間があるから、少し寝ていなさい」


 優しく母が微笑んでいた。

 どうやら家に着いれいたようで、私を下ろそうとしていたみたい。

 父なら問題はないけれど、母では私を運ぶのは難しいでしょう。

 シートベルトを外して貰い、車を下りる。


 「はーい」


 私は寝ぼけ状態で玄関へと向かい。

 母が後ろから、寝る時は園児服脱いで寝なさいと言うのを聞いていた。

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