#8 チェルシーはそのウサ耳が性感帯らしい。
俺はお茶を啜り、チェルシーのキュッとしながらもプリッとしたまさに桃のようなお尻とそれを包んだ純白の下着、ピンクのフリルなどをどうにか思念から追い出す。
そしてこれからの事に思考を巡らせた。
チート級のステータスだが、このブルマ騎士いる世界でどうやって生きていくか。
衣食住、これが無ければ生きていけない。
するとチェルシーが目に涙を溜めながら、俺の方にやってきた。
大きな瞳をウルウルさせ、ウサ耳を片方折りまがらせている。
ヒョコヒョコと歩きながら、俺の近くまで来てぺこりと頭を下げた。
「私が悪いのに大きい声出してごめんなさぁい」
そして上目遣いで俺を見た。
可愛いんだよ、チキショー!!
俺は出来るだけ動揺しないように「お、おお。だいじょぶだいじょぶ」と鼻の穴を膨らませながら言った。
「お詫びでちょっとアドバイスです。あなた、異世界から転生してきたんですよね?」
俺はその言葉にはっとし、彼女を見る。
「どうしてそれを?」
「私のウサ耳。人の心の声も聞こえるんです」
へー何、その便利設定。
「わたしもSSのスキルの持ち主で」
あぁ、なるほどね。
俺は自分と同じクラスのスキルの持ち主に親近感を持った。
チェルシーはふんふんと首を縦にふる。その度にウサ耳が揺れた。
耳触りてー。
「じゃあ、今も俺の心が読めるの?」
「普段は聞こえないように耳の力を閉じてるんですが、今はちょっと聞こえちゃいました」
するとまた顔を赤らめて上目遣いをする。
「触ってみますか?」
可愛すぎて、辛い。
「良いの?」
「はい、お詫びです」
彼女のパンツを勝手に覗いたのは俺なのになんのお詫びなのか全然意味不明だったが、せっかくの絶好のチャンスを逃すわけにいかない。
「じゃ、お言葉に甘えて」
「優しく///お願いします///」
チェルシーは目を瞑りながらウサ耳を前に差し出すように前傾姿勢になる。
もふっ
柔らかい。
マシュマロを2とすると2、71くらいだ。
細かい柔らかな白い毛が、俺の指の腹を擽るように生え揃っている。
俺が根元から耳先までスィーンと掌を這わせた。
「あぁん!!!//////」
甘くピンク色の声が店中に響き渡った。
「ご、ごめん!!!!」
俺はその声にビビりながら、思わず手を離した。
「く、くすぐったいです・・・・・・」
チェルシーは涙を目に溜めてそう呟いた。
「もう、良いですか」
何この萌えぷー感満載の子は。
死ねる。今すぐ死ねる。
俺は手の感触を忘れないように記憶に刻み込むと彼女の言った事を思い出した。
「アドバイスって何?」
○●○●
チェルシーはウサ耳をピンピンとさせながら
「えっと僭越ながら」
と切り出した。
「きっと浪漫様のステータスはかなりのものとお見受けしました。もしそれを遺憾なく発揮したいのでしたら、騎士のギルドに入られたら良いと思います」
「騎士のギルド?もしかしてブルマ騎士の」
「はい、あ、でも男性は普通の格好です。彼らは《王室》を護るギルド。この町の他に《王都》に本部を置いています」
「王室?王都?」
すげえ異世界っぽい!
テンション上がってきた!!
「話に聞くと、王に対抗する勢力に浪漫様と同じくらいのチート能力を持った騎士が入ったという話です」
「まさか」
「そいつの名前は分かる?」
するとチェルシーは思考をするように手を顎に持って行くと、耳もピョコピョコと動く。
しかしよく動く耳だ。
「確か・・・」
その後の名前に俺は驚嘆した。
「鍵那谷鋭利様だったかと」