世界が
テスト期間と大会でまた更新が遅れます。
すみません。
「・・・終わった~~~」
読み始めて30分ほど経過した。
やっと読み終わった達成感に打ちひしがれながら伸びをする。
今回のシステム改変をまとめて表すならこうだ。
普通の人をちょっと強くして、チートな人をさらにチートにした。
それだけである。
そう。
それだけである。(現実逃避)
伸びをした後、しばらくぼけーっと呆けていると、
ピコンピコンピコン
コールの着信音が響いた。
相手は・・・フレンドディにぃしかいないじゃん。
コールを繋げる。
『お、繋がった!メール、見た?』
『ん。現実逃避してた』
『おい。で、どんな感じだった?』
『チートを更にチートしか感じ?』
『その通りだな』
『で、何の用なの?』
『ほーこく。ヴェルゼにアイツらいねーわ』
『早いね』
『まあな。だって人数それほどいないし、アイツら目立つだろ』
『確かに。んじゃ、私も探してくる』
『おー。そーいや、シュオン今どこにいる?』
『宿』
『やっぱな。いいこと教えてやる。自分のボスエリアでも休めるぞ。じゃあな』
『え?あ!』
プツン
一方的にコールを切られた。
自分のエリアは盲点だった。
確かにあの神社っぽいところなら寝られるだろう。
罰当たりと言っても、祭っているのは私みたいだし。
宿代、無駄になったじゃん・・・。
宿代、一週間先まで払っちゃったんだけど・・・。
しかたない、か。
キャンセルしてもキャンセル代みたいなのかかるどろうし。
しばらくはここで休もう。
今日はもう、疲れたし寝よっか。
発見。尻尾ってふかふかで気持ちいい。
そして抱き枕になる。いいね。
ベットに寝転がると、尻尾を抱いてそのまま深い眠りについた。
そして、朝。
窓から差し込む光に目を覚ます。
「・・・ん。ふぁ」
小さな欠伸を一つしたら起き上がる。
洗面台の前に行って顔を洗い、手櫛で髪を梳く。
巫女服を着て、おかしな所がないかを確認。
ん。いいね。
あとはローブを羽織ってフードをかぶって完成だ。
外に出て、下に行く。
私が借りている宿は2階建てで、一階は食堂になっている。
朝食付きだ。
名前は確か『一角兎の宿』だったはず。
名前の通り一角兎を使った料理がおいしいんだとか。
ゆっくり階段を下りていくと、気のいい宿屋のおばさんが話しかけてきた。
「おや、朝食かい?適当に座っててくれ。すぐに運ぶから」
笑顔でそう言うと、奥の方へ行ってしまった。
この宿は、というかだいたい食事付の宿にはメニューがない。
だいたいその日の入ってきた食材なんかで毎日メニューが変わる。
違うのを食べたかったら別料金を払うほかない。
と、説明された。
手ごろな席で待っていると、しばらくして朝食が運ばれてきた。
「残さず食べてね」
そういうとおばちゃんはすぐにまた違う客の所へった。
この宿や食堂はどうやら人気のようで結構なお客さんがいる。
忙しいのだろう。
今日の朝食はパンに一角兎の肉とレルタというレタスにしか見えないものとトメトというまたトマトにしか見えないものを挟んだものである。
食べてみるとふんわりとしたパンに一角兎のさっぱりした肉の味が染み込んでいてとてもおいしい。
このゲームの五感は、現実とほぼ変わらない。
設定によっては痛覚などを遮断できるらしいが、デスゲームとなった今はもうできない。
空腹だって感じるし、腐ったものを食べれはお腹を壊す。
現実と違う点は、排せつが必要ないということ。
さすがにゲームまで排泄する必要はないだろう。
したくもない。
せっかくのおいしい朝食なのに話が逸れた。
私は考えを止め、料理を味わうことにした。