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錬金術師の事件簿  作者: えみゅ
1/9

第一話「女神と暁」

この世界は錬金術によって守られた


この世界は錬金術によって壊された


この世界は錬金術によって創られた


この世界は誰が創ったのだろうか


そんなことを書いてある本を読みながら私は歩いていた

今私は、仕事の依頼でとある家に向かっている

依頼といっても内容は全く聞かされていないのだが

しかし医者である限り病人は放っておけない

だから基本私は、すべての依頼を受けることにしている

しかし私にも限界がある、体力ではなくこの力の限界が

そう私は錬金術師なのだ、医療系錬金術を使う錬金術師だ

自己紹介は後程しよう

何故なら、もう目的地が見えてきたからだ

すごく大きい門がある

和風の豪邸に住んでいるのが今回の患者らしい

玄関の表札には、モルゲンロートと書いてある

なにかを思い出しそうだったが、門が開く音で忘れてしまった

門が開くとそこには使用人らしき人物が現れた

「本日はお越しいただきありがとうございます、旦那様がなかで待っておりますのでご案内させていただきます」

と堅苦しい挨拶をしてきた

「ありがとうね、ずいぶん豪華な屋敷だけど旦那様って言う人は何をしてた人なの?」

私は小学生が思い付きそうな素朴な疑問をぶつけてみた

「旦那様はミッドポイントで高い地位を築き上げ、その時の給与で建てたそうです」

ミッドポイントについても後で説明をしよう

ここで簡単に説明してしまえば、この国の中心だ

ちなみに私もミッドポイントの医者である

それにしても、モルゲンロート・・・ミッドポイント・・・

なにか思い出せそうでなかなかでてこない、人間が一番イライラする時間だ

とりあえず本人にあってみればなにかわかるだろう

「それじゃあ、案内よろしくね・・・えっと何て呼べばいいかな?」

「私は、メーア・ヴィアベルといいます、以後お見知りおきを」

「そんじゃ、改めてメーアさん案内よろしくね」

「わかりました、こちらでございます」

堅苦しいのは苦手な私だが、何故かすんなり話せてしまった

メーアさんはそういう能力でも持っているのか

大きな門をくぐり玄関まで少し距離がある

その間には美しい和風の庭園が広がっていた

そんな和風の雰囲気を楽しんでいたが、もう玄関についたようだ

こんなときに私はトイレにいきたくなる

よくある、初めて入る他人の家は緊張してトイレにいきたくなる現象だ

「メーアさん、トイレってどこにあります?」

私は恥じらいなく言った

「玄関から右に行きますと途中で左に曲がるところがあります、そこの奥にトイレがあります」

「ありがとう~ちょっといってくるね」

「あ、ひとつだけいいですか?」

「ん?なに?」

「絶 対 に ト イ レ の 近 く に あ る 部 屋 に は 入 ら な い で く だ さ い」

寒気がした、怖いと言う感覚で

「わかったわ」

といって私はトイレに向かった

案外すんなりトイレを見つけることができた

しかし絶対に入らないでくださいって言われると気になる

少しぐらいなら大丈夫だろう

私はトイレを出ると目の前にある部屋に目を向けた

そこだけ異様な雰囲気を放っている

回りに誰もいないことを確認して襖に手を触れた


その瞬間


「テァ・・・ ツゥ・・・ ゲェ・・・ フェ・・・ オ・・・」


鳥肌がたった、この世のものではない声がした

そのとき、ふと我に帰った

冷や汗をかいていた

戻ろう、そう思った

「またせてごめんね~」

と何もなかったかのようにメーアに話しかけた

「・・・それでは、ご案内いたします」

なにかを考えていたのか、少し返事が遅れた

しかしあの部屋には、何があったのか

とても気になる、しかし私の中にある本音は

「もうあの場所にはあまりいきたくない」だ

まぁ、勝手に入っちゃいけない場所だ

いけないことをしようとした


「つきました」

メーアの声でやっとついたことに気がついた

最近物事を考えすぎている気がする

「この部屋に旦那様はいらっしゃいます」

「わかったわ、それであなたは同席するのかしら?」

「いえ、ここで待っております」

「そうなの」

「はい、ちなみにここは防音になっております」

「へぇ~そうなんだ、それじゃなかに入りますね」

「わかりました」

そういうとメーアは襖を2回ノックしてから少し開いてこう言った

「旦那様、女神の錬金術師様がいらっしゃいました」

メーアがそういって、私に目で

「お入りください」

と伝えてきた

それを合図に私は部屋の中に入った

メーアは私が入ったのを確認すると襖を閉めた

部屋の中には、布団があって

そこには横たわっている人がいた

「よくいらっしゃったね、疲れただろう?そこに座って座って」

そうやって私を布団の横に座らせた


私は、その人の顔を見た瞬間ひとつの悩みごとが消えた


モルゲンロート・・・ミッドポイント・・・


私はこの人を知っていた


それは当たり前のことだった


「やあ、久しぶりだね、今は女神の錬金術師って呼ばれてるらしいね」



この人は、リン・モルゲンロート


元国家錬金術師 二つ名は「暁の目」


大総統から直接命令が下り、その任務を完璧にこなす


「極秘部隊セクレート・カマーンダス」


軍人の中でもその実態をすべて把握してるのは二人しかいない


それは大総統とセクレートの隊長だけだ


なぜこんな説明をしているか


それは、


リン・モルゲンロートという人物は最年少で


セクレート・カマーンダスの隊長になった人物だからだ




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