部活動
私は吹奏楽部に入部した。
3年生の先輩たちに誘われ、私を含め計6人しか入部しなかった。
遠子と美香、美香の親友の花。そして他小の早恵、由衣が入部した。
そう、そしてこの時はじめて知ったんだ。
あの時、新入生挨拶、あそこに立っていたのは早恵だったのだと。
それからというもの私はアルトサックスをすることになった。
ある日私が先輩たちと練習しているときだった。
「早恵ちゃんってちょっとぶりっ子じゃない?」
なんて一人の先輩が言い出すものだから、私は練習をやめ、先輩たちの和に入って話始めた。
その頃から早恵は嫌われものになった。
ぶりっ子だの男たらしだの、髪型はすぐに変形するだのといろいろいわれだした。
私もそれには同感した。
彼女にかかれば男など簡単に落ちてしまうのだ。
私はそんな彼女が羨ましかったのかもしれない。
クラスが離れていようが噂はすぐに流れてきた。
それと同時に宿泊研修の話も盛り上がるようになった。
宿泊研修、何をしたか覚えていない。
だけど相変わらず他小の人と仲良くなっていくのは難しかった。
それからというもの特になにも起こることはなかった。
いつの間にか夏休みになっていたのだ。
夏休みは部活三昧で良いことなどひとつもなかった。
そうしているといつの間にか県大会が開催されていて、先輩たちの演奏は感動できる演奏だったことを覚えている。
結果は3位。地方大会に行けるのは2位からだった。
悔し涙を流したあの日、あの時。
未だに忘れられない。
そして私たちは先輩たちの想いを胸に秘め、来年は絶対地方大会で金賞を取ると決心した。
それからというもの、猛練習が続き、私たちは3年生引退定期演奏会に向けて新曲をし始めた。