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第一話 咲智との出会い

人は皆、必ずいつか幸福だと思える日がくると願い生きている。

だが彼女は未だ見つける事はできない。


小泉彩子13才彼女は少し生意気で目立つタイプだが、普通の中学1年生。

ある朝、登校中に一つ上の咲智と出会う。咲智はすらっとして大人びていた。

「あんた、一つ下の小泉彩子だよね?」

と咲智は彩子に声をかけた。

「はい…」

「学校終わったら、ここで待ってるから」

と言い咲智は学校へ向かっていった。彩子と咲智の出会いが始まり彩子の人生の入口が開き始める。

彩子は学校へ着き、1時間目から5時間目の間落ち着く間もなかった。ナゼ呼ばれたのか予想もつかない、いけば集団リンチにでもあうのかと頭の中はマイナスだらけになる。だか行かないともっと最悪な事になる。キーンコーンカーンコーン♪いつも長く感じている授業が今日はやけに短く感じ、下校時刻になる。いつも友達と下校するがこの日は足早に教室を出て、門をすぎると足が重くなり気がつけばいつも以上に歩くペースは遅い。

いよいよ朝、咲智と出会ったあの場所が見えはじめる。遠目からでも彩子には咲智のうしろ姿がはっきりと見えた。

そして咲智は振り返りニコッと笑みを浮かべ、

「本当に来たんだ。来ないかと思った」

と言った。

彩子は心の中で呼んでおきながら意味わかんねーこいつと思いつつ、

「何の用ですか?今日は家の用事があるんで手短に…」

と言うと咲智は

「やっぱり噂通り生意気だ。まぁいい、とりあえずついてきて」

と歩きはじめた。彼女の横に並び歩いていると同級生が咲智に一礼をしながら通り過ぎていくと同時に私の顔を心配そうに見ているのがわかった。

咲智は、学校内でも少し目立つ存在だったからだ。見た目は普通だか言葉はもろヤンキー口調で下級生からは一目置かれていた。

そして交わす言葉もなく10分程歩くと彩子の住みマンションのすぐ裏にある小さな屋台のタコ焼き屋についた。

咲智は慣れた口調でタコ焼き屋のマスターにこう言った。

「この子あたしの後輩で彩子。これからちょくちょく顔出すから覚えてあげてね」

と言うが彩子は正直戸惑った。まだ咲智とろくに話しをしたこともないのに、と思いつつも

「あっどうも」

とマスターに会釈をした。

30分もたつと向こうから5人の男が歩いて来た。

見た目は学ランにリーゼントやパーマをかけて中学生で同じ学校ではないと制服を見てすぐにわかった。

そして男の一人が咲智に、

「お疲れ〜。」

と親しげに言うと咲智は次に男達に私を紹介し始めた。

「後輩の彩子だから仲良くしてやってね」

というと、男達は笑みを浮かべながら

「宜しく〜」

と言った。彩子は心の中で悪い奴でもないじゃんと少し安心した様子でニコッと笑った。

そして次の日、学校へ行くとやはり予想は的中、咲智と帰り道歩いていた事はクラス中知っていた。そして彩子の友達、由利子は心配そうな顔をしながら咲智との事を聞いてきた。

「彩子〜、昨日、咲智先輩と一緒だったでしょ?他のクラスの子から見たって聞いたけど」

「あ〜たまたま話しかけられただけであの人みんなが思ってるほど悪くないよ」

と彩子は言うと、由利子は

「ならいいんだ〜。あの先輩あんまり評判よくないから深入りしないようにね!気つけなよ。」

と言うと彩子は

「うんわかった」

と笑顔で言った。


由利子は学年一モテていて頭も運動神経もよく姐御肌な性格で彩子の 親友ともいえる仲だ。


そしてまたいつも通り帰宅していると昨日の場所で咲智が待ち伏せしていた。

そして会釈だけし通り過ぎようとする彩子に咲智は、

「おいっ」

と声をかけた。

そして立ち止まると、

「待ってたのに〜行くよ」

と手首を掴んだ。

そしてまた昨日のタコ焼き屋に行くと昨日の倍とも言える人数の人がたむろしていた。彩子はよそよしくも輪に入り仲間達と話しをしていた。そしてこの生活は次の日も毎日繰り返すようになった。そして数ヵ月経つ頃彩子は咲智と学校内でも会話するようになり、髪も少しずつ茶色になり制服のスカートも短くなり少しずつヤンキーの仲間入りをしていた。

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