表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

51/56

ストーカー?

 学校へ行くと、教室の椅子に座り、麻人が窓の外を見つめ浮かない顔をしていた。

「どうしたんだ? 何かあったのか?」

「おはよう、恭一君。実はさ……悠のことなんだけどね」


 麻人から事情を聞くと、最近、悠が誰かにつけられているような気がすると言っているのだ。学校の帰り道、何か気配を感じ振り向くと、すっと誰かが隠れてしまうようだった。視線を感じ、怖くなって走って帰ってくることが続いている。今のところ、何もないようだ。


「ストーカーなのか?」

「それが、分からないんだよ」

「心配だよな」

「僕、今日は跡をつけてみようと思うんだ」

「俺も行くよ」

 恭一と麻人は、一緒に悠を尾行する事にした。


 放課後、恭一と麻人はそわそわしながら校門を出た。

「悠、大丈夫かな?」

「そうだな。女の子だしな」

 前世の悠だと腕っぷしが強く問題はないが、今世は女の子で気掛かりである。


 恭一と麻人は、自宅の最寄り駅に着いた。

「悠は、少し後の電車だと思うんだ。隠れて待っていよう」

 恭一と麻人は、改札を出て向かいの道に渡り、細い路地に隠れて待っていた。


「あ、悠だ。改札を出たよ」

 麻人の言葉に、恭一は、

「おお!」

 と答え、気を引き締めた。


 悠は、少し落ち着かない様子で改札を出て、コンビニに入っていった。

「麻人、あいつ怪しくないか?」

 悠が入ったコンビニの入口から少し離れた所で、制服の中学生らしき少年が悠の方を見ている。


「本当だ。なんか変。中学生っぽくない?」

「うん。同じ学校か?」


 悠が、コンビニを出た。

「悠、食いしん坊だな。きっとお菓子か何かを買ったんだよ」

 こんな、緊張感がある中で麻人がぼやき、恭一は笑いそうになるのを(こら)えた。

 悠が歩いている後ろを、その怪しい少年がつけているのが分かる。

「やっぱり、あの子だよ。声かけてみるよ」

「そうだな」


 二人は、速足で少年に近付き、恭一が彼の肩を軽く叩いた。

「君、あの子に何か用か?」

 小柄な少年は、背の高い恭一を見上げ、怯えているのか震えている。そして、手に持っていたA5くらいの黄緑色の厚紙を地面に落としてしまった。


 麻人がその用紙を拾い、少年に渡した。その用紙には音楽発表会と書いてあった。


「お兄ちゃんと恭一様も、どうしたの?」

 悠が、恭一と麻人に気付いたようで、近付いてきた。

「この子が、悠をずっと見ていたんだよ」

 麻人は、悠を自分の後ろにして守ろうとしている。


「あ、あなた隣のクラスの……」

「すいません。1年3組の景山(かげやま)です」


「え?」

 恭一と麻人は、言葉を失い呆然としていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ