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project:005 緋汐　発迦

少女の夜は長い。彼女が夜行性ということもあるが、短時間の睡眠で長く活動できるのも要因だ。そんな夜遅くまで何をする必要があるのか。

　研究である。

　彼女は緋汐　発迦(ひじゃく　はつか)。自他共に認める大天才である。類稀なる頭脳と、奇天烈な性格と、それを実行する度胸と、そこからくる適度な自信と慢心を持つ。彼女は全分野に詳しいのだが、機械工学と兵器開発が得意分野である。

　彼女は自由が浜飛翔高校の1年C組である。クラスを鼓舞し、前進させるのはもっぱら彼女の仕事である。行事は全力で楽しむ。科学部とロボット研究部を兼部しているが、そのほかの部活動にも参加している姿をよく見かけるらしい。

　彼女は賢王の孫である。いや、そう呼ばれているだけで、実際に孫というわけではないのだが、先祖返りのようなものである。賢王顔負けの知識と感覚を引き継ぎ、数々の発明と発見を行ってきた。

　彼女の生活は大胆にして快活、口は悪いが、浪漫とかっこよさを追い求めるタイプ。

銃よりレーザーガンの方がいいし、戦闘機よりロボットの方がいい。人の歴史を、重みを、強さを誰よりも尊び、信じている。希望を捨てずいつでも明日を向く姿は人類の鏡と呼ばれるのも無理はない。

　彼女は合わせ鏡である。好意を受ければ好意を、悪意を受ければ悪意を相手に返す。誰よりも公平で、誰よりも人を下に見ている。破綻しているかもしれないが、これで成立しているのが発迦(はつか)なのだ。

　彼女は異能力者である。彼女は、手のひらで触れたものを爆破できる力を持つ。その名は『爆破』。シンプルでインパクトのある力だ。興奮した時や激昂した時、その力は暴発しやすい。逆に極限まで集中している時に気を抜いたりしても誤爆する。テンションが極端に高い時と低い時は彼女に触れない方がいい。

　緋汐　発迦••••ひじゃく　はつか。性別・女、身長・164センチ、体重・58キロ、血液型・γ型。

自他共に認める超級の大大大大大天才。