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project:003 地名 伊弉

project:003 地名 伊弉


少女の朝は早い。まず顔を洗うところから始まる。身支度を済ませば次は稽古場に向かう。することは一つ。


 鍛錬である。


少女の名は地名 伊弉(ちな いざな)。一見どこにでもいそうな、寝不足の不健康な顔をした――――最強の一角。


 彼女は逢魔ヶ刻(おうまがどき)学園の壱年は組。高校生である。『逢魔執行部』という胡散臭い部室がぼろぼろな部に所属しており、ひょんなことから部長を任されることになった。


 彼女は生粋の不幸体質で、毎日(身体的に)参っている。小指を角にぶつけ、病気には罹りまくり、走るたびに体の節々が悲鳴をあげ、ひったくりにあう。他にも挙げればきりが無いほど、哀れに思うほど運が無い。貧血、鼻血、筋肉痛、偏頭痛、金縛りに吐き気……生きているのが不思議だ。


 彼女は最強である。数多の剣豪、剣士、剣客……に、その技術、その生き様を全て叩き込まれたのが彼女である。教える側の狂気もたまったもんじゃないが、彼女もまた狂人だ。この、どこよりも発展しそれなりの平和が存在するムーで、剣に生きることを良しとしている。――――人を討ち倒す感覚と快感を、知っている。


 彼女には運と力がない。体力もない。――尚、日常生活でだけなのだが――その代わり速度と瞬発力、ガッツはある。スタミナ不足のため長期戦は向かないが、ガッツで限界突破するのでほぼ関係ない。戦闘時は好戦的になりちょっとの傷では止まらない。


彼女は九代目蠱毒使いである。ゆえの不運なのだが、懸命に毎日を生きている。使用する武器は『雨御前(あまのごぜん)』と『迦杓(かしゃく)』である。


 早口で済ませてしまったのだがここで一旦終わりにしようと思う。またいずれ、記録しよう。



 地名伊弉・・・・ちないざな。性別・女、身長・百六十三センチ、体重・四十二キロ、血液型・β型。

いつでもどこかが傷んでいる不健康ババアJK。

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