project: 025 隕九※繧薙□繧
見てくれてありがとうござます。
今回から不定期投稿にしようと思います。
project: 025 隕九※繧薙□繧
よお!初めましてだなあ旅の記録人!いや、もう会ってんだけどな。一応だ。初めまして、異邦人よ。
……俺?俺のことはいいよ、どうせ忘れるんだし、覚えるだけ無駄だよ。
忘れるといえば…お前、あいつのことはもう忘れちまったのか?…………テイルだよ!て い る!……何てこった、薄情なやつだぜ。僕でさえ忘れてないってのに。
まあ仕方のないことだ。あいつがそう決めたんだからな……そうそう、ここに来た目的を忘れるところだった。お前、ここまでいろんなものを見てきたろ。
世界の理も、異界の裏も。途中からヒトの思考を拝借する方法をとったらしいけどな。……あぁ、咎めるつもりなんてない。別に、それくらいは私もしてるし、いまさら、ね。
で?どうだった?この世界は。…………なーんて、まだ答えとか出ないわな!お前はまだ世界の小指程度も知ってないんですもの、どうって言ったって、善悪も、神性も、何もわかんないよな。
……ただ、気を付けてほしいことはいろいろある。お前、気配を勘付かれた時あったろ。ああ言うのはやめてくれよなホント。ワイの心臓がいくつあっても足りません。
――――今までの旅の記録、見させていただきました。なるほど、あなたは全てに興味があるらしい。ヒトにも、街にも、世界そのものにも。
ならば今一度お答えしよう。テストの答案を教えるようで忍びないが、この世界の存在について。
この世界は、何もかもが反転している。
お前が前いた世界では、魔法があったか?
獣の耳をした人型の生き物はいたか?鱗を持った者は?
科学技術が神秘の力を利用していたか?
お前達が生きる星は平面だったか?
そういうことだ。きっと、そういうことだ。
お前の世界で否定されたもの、もっと広く言えば「数多の世界で」「ありえない」とされたものが、ここには行き着く。
ここで生きる。虚数のように、虚な、影の部分。それが、ガラクタのように集まって、歪みが生み出しちまった。
ようこそ、異邦の旅人!元「確定された世界」の住人よ。ここは未知の世なれば!
――――――何もかも、「思い」一つで出来上がり。
…………我?語るだけ無駄だよ言ったろ?どうせ忘れる…って。…………そこまで願うならヒントくらいは出してやるよ。
1つ目、お前と話してた奴は1人です。
2つ目、お前とは会ったことがあります。
はい、終わり!じゃあな、放浪者。そのまま世界を揺蕩って、終わりの刻まで見ててくれや。
???••••溌剌とした声、気分で変わる一人称、おまけに何か「よくないもの」の気配。会ったことがあると言うが、本当なのだろうか。




