第88話 トミーの紹介
「配信っていうと……あれか!しゅうえきかってやつがとれたらやるっていってたやつか!やっとか!」
「あーそれそれ。収益化も出来たけど他にも色々あってね。今日は配信しながら来たって訳だよ」
「ほーん。なるほどな。キュクロープスのトルミウス・ナーガ・キュルプスじゃ。知り合いからはトミーと呼ばれとる。こいつとは10年来の付き合いじゃ。よろしゅう」
トミーがカメラに親指立てながら挨拶する。
思ってたよりカメラ慣れしてるな……
:トミーwww
:同級生のあだ名みたいで草
:やっほやっほー
:親指立てて草wwww
:そもそもモンスターじゃねえの?
あー、それもそうか。
その辺の説明もしないとね。
「トミーはモンスターとはちょっと違うんだよな。その辺説明よろしく」
「おう、任された。儂らはその辺のダンジョンに住んどるモンスターとは違う。お前らヒト族とは別の種族『亜人』と呼ばれるらしい」
ざっくり言うとヒト型で言葉をしゃべって意志疎通ができるやつを『亜人』と言うらしい。
言葉はキュクロープス語をしゃべっているそうだけど共通言語魔法という便利魔法があるそうで、今日本語でしゃべっているように聞こえているけど本当は全く別の言語で会話しているそう。
曰く交易の時に猫だのトカゲだのを相手にするからいちいち言語を覚えるのはめんどくさいからだそう。
「キュクロープスは鍛冶を生業にしている部族でな。基本はギリシャ?周辺に住んどる。まぁヒト族と交流することなんぞ数千年なかったがの」
「そうそう、モンスターって異世界からやって来てるんだけど、亜人は前から地球にいたんだっけ?神様かなんかの」
「そうだ。儂の祖父の代ぐらいに大災害が起きての。ヒト族とその他の部族は交流することが出来なくなったんじゃ。その名残からか神話やおとぎ話に儂らの部族が出てくるらしいの」
:は?は???
:しれっと爆弾投下やめちくり!?
:異世界だって!?
:異世界って本当にあったんだ!
:エルフ期待!
:異世界武器ほしい!!!!
コメント欄も盛り上がるよねー。
海外って大学生の時に留学した後行けてないんだよねー。
今度いってみたいな。
お金に余裕ができたし、海外旅行も妻に相談しようっと。




