第77話 やっぱりイレギュラー
「……うーん、これはちょっとまずいかも?4人、ちょっといいかな?」
俺は先行してる四人に声をかけた。
「なーんか嫌な予感がするからここからは俺がさきに進んでいいかい?」
「え?あーさんさんが前ですか?自分は全然いいですよ」
「アゲハも特に問題ないです」
「SSSランクが嫌な予感っていうならヤベーっすよ。全然お願いするっす」
「ん。大丈夫」
ごめんねー、ありがとう!
これが杞憂であって欲しいけど……あれ?これフラグ?
下層の8区まで降りてきた。
特段変わったことはないのでヨキヨキ
「……ただ、前来たときよりモンスターの数が少ない気がするなー。先行して誰か潜ってるのかな?」
「いや、受付の人に聞きましたけど今日は自分たちだけらしいです。あとから数パーティ入る予定があるとか言ってましたけど、先行するチームはないはずです。」
……じゃあなおのことおかしいな。
なにか起きてる、そう言おうとしたとき
グラララァァァァアアア!!!!!
ダンジョン内に咆哮が木霊した。
4人は咄嗟に耳を押さえたからそこまで被害はなさそう。
俺は声の主を探すためにスキル『迷宮掌握』を発動する。
一瞬でダンジョンの情報が俺の頭に入ってくる。
この先の広間に、何かいる。
数はひとつ、大きさは10トントラックと同じぐらい。
「……まじか」
スキルでモンスターの情報がわかったとき、声が漏れてしまった。
モンスターの名前はスカルドラゴン
その名の通り、骨のドラゴンだ。
ドラゴンゾンビよりも肉がないのか移動速度が速いことが特徴。
攻撃方法は物理、魔法はほとんど使えないが、逆に魔法も通じない。
アンデッド系なので普通に攻撃しても効き目は薄いし、バラバラにしてもすぐ再生される。
神聖魔法が使えても絶対に会いたくないモンスターだ。
やっぱりフラグだったかー……
……見なかったことにしたいなー
ダメ?デスヨネー




