第377話 ウルテカの工芸品?
「あとはー……ほい、ウルテカの工芸品。対消化毒の指輪と対神経毒用の指輪、対呪い用の首飾りに翡翠の魔力感知機能付きマスク。あ、黒曜石で出来た対魔素吸収マスクも追加で」
「お、おう……ありがとうございます」
工芸品と言うだけあって加工が綺麗な指輪やネックレスがずらりと机の上に並ぶ。
対毒用のアイテムが多いのは気のせいですかね……
家に飾るにしても禍々しいんだけど……
けど、身体強化の足輪とか体重軽減のベルトはありだね!
健康診断の時とか使えそう。
「ウルテカの工芸品はどうしても儀礼的になるからね。ま、深淵のアイテムだし億ぐらいはするでしょ」
「そうそう。モンスターの素材は言い訳できないけど、メキシコの工芸品って言えば誤魔化し効くし」
「そうじゃのぅ……効果も凄まじいもんだし貰っておけば良かろうて。この指輪なら毒霧期でもある程度動けるぞ」
……しれっと億って聞こえたんですけどー。
大小合わせて50個ぐらい並んでるんですけどー……
総額おいくらですか……
ランファが手に取った指輪はその中でもひときわ派手なヤツ。
黒い輪に青い石と白い石が散りばめられた指輪。
中央に水晶の髑髏があるのが禍々しさを醸し出してる。
「お、流石ランファ。これ見つけた時私も驚いたよー。これ、使用者の魔力を吸収して対毒用のオーラを出すことが出来るアーティファクトだよ。しかも神の加護も付いてる!ヒトの市場に出たらいくらになるんだろうねぇ……」
「にゃにゃ!これは凄いですにゃ!圧倒的強者の力を感じますにゃ!」
ロクの説明にフェリダーさんが反応した。
何でもフェリダーさんの分身体を近づけただけで弾かれたそう。
深淵のモンスターであるフェリダーさんの力を弾けるなんて流石深淵アイテム。
……これ、兆超えるやつ?
「へー、そうなんだー。あーさん、ビールおかわり」
「俺達には分かんないなぁー。やっぱ魔力感度とスキャンのスキルとか覚えておかないとダンジョンで損しそうだなぁ」
ゴン太、保部はこの指輪達の凄さが分からないっぽいな。
俺も分からん!




