第376話 引越し祝い
「はいはーい。おまたせー……って猫ちゃん?」
「いやー、ウルテカって所は楽しいね!死者の国は緑が無いからいい目の保養になったよー」
ぐにゃりとリビングの空間が歪んだと思ったらチャーリーさんとロクが現れた。
チャーリーさんのスキルですな……
ダンジョン外でも余裕で使えるあたりさすが神。
チャーリーさんの能力は鞄で隠してるけど深淵、ウルテカまで繋がるポータルみたいな感じ。
アイテムバッグみたいにポイポイ色んなものを出せる。
生物でも問題なし、こっちからウルテカに行くことも出来る。
制限としてはこの力でウルテカに行ったら一定時間スキル、魔法が使えなくなること。
何か使用者以外がバッグの中に入ると身体と魔力がズレて転移されるからー、とか何とか言ってたけど詳細は分かりません!
とりあえず転移したら安全な位置で待機しておけばいいと覚えておいてもろて。
フェリダーさんに再度自己紹介してもらってチャーリーさんが持ってきたプレゼントを見ていこう。
引越し祝いってことで色々持ってきたそう。
「はーい、それじゃプレゼントー。ケッチャン!こっち持って」
「はいはい……ってこれ持ってきたの?!」
「そうそう!ケッチャンの眷属じゃなかったよね?」
バッグからズルズルと出てきたのはでっかい蛇。
……10メートルは余裕で超えてそうな胴回りなんですが。
「ほい!クラッシュバイトスネーク!岩を砕く程の力を持つ蛇だよ!ひとくち食べるだけで滋養強壮、精力回復にオススメだよ!」
「却下」
「なんで?!」
「そりゃゆりは普通の人だから!普通の人は蛇捌けないの!」
そもそも日本で蛇食べることないからね!
顔もガッツリ残ってるし恐怖しかないよね!
「クラッシュバイトはウルテカだと最上級の食材なんだけどねー。残念無念」
「……チャーリー、私は止めたのに持ってきたんだね」
「普通に考えなさいよ。ここジャパンよ」
「そ、そもそもクラッシュバイトは皮が硬いからま、魔力を込めたナイフとかがないと切れないです」
「うぅ……そういえばそうだった……」
すみません……
あ、個人的には食べてみたいので後でお肉だけ貰っていいですか?




