第367話 二次会 その1
子どもたちとゆりが猫と戯れてるのを見たあと客間に向かう。
客間にはゴン太、ミミ、保部、リリの地元亜人グループとランファ、ティム君、ロクの深層亜人グループ、そしてアステカ神話チームがどんちゃん騒ぎしてた。
「へー!あーさんってそんな子どもの頃にダンジョン攻略してたんだ」
「そうらしいのぅ。けど、どーやって攻略したのかは覚えてないらしい」
「私達も家族と人になってからの記憶しかないからダンジョンで何があったのか分からないんですよ」
「俺が覚えてるのはスライムを追いかけてたあーさんと一緒に遊んでた記憶だなぁ。あの時はまだ普通のゴブリンだった気がするよぉ」
「……その話まだ広げてるの?もうやめてくれよー」
俺の黒歴史の話で盛り上がってるのはテスラさん、ランファ、保部、リリ。
もうやめてくれ……心にくる……
本当に攻略したのか覚えてないんですよー。
ゴン太や保部たちが亜人になったしそれっぽいスキルを手に入れてたからそう言われてるだけだしね。
「記憶がないってことは思い出させればよかろう?今度気付け薬でも作ってやるか」
「……マジで?記憶を戻す薬とかあるんか?」
「いや、脳に物理的に衝撃を与えて覚醒させるだけじゃぞ。お前なら頭に爆薬入れても生きておるから手加減いらんし」
「吹っ飛ばすぞ!このアル中!」
「やってみぃ!脳筋!」
誰が脳筋だ誰が!
まだゴン太みたいに筋肉で解決したことは無いぞ!
ドラゴンワンパンしたり、オーガ背負い投げしたりはしたけども!
「いや、あーさん。君ディノガルダ殴り倒してたじゃないか。しかも山サイズ」
「デコピンで人失神させてたしなぁ」
「中学時代の話をしようか?ヤクザ事務所転覆事件」
「お、ナニソレ?気になる!あーさんの子どもの頃の話教えてよ」
あ、あれぇ?
俺脳筋だったの……?
うーん、ここにいると俺は勝てないな。
退散退散。
リリも俺の話は程々にな!




