第338話 ゴン太たちの正体
「あらたー?もう終わった?」
「おー、ゆり。とりあえずは安全になったよ」
「りょうかーい。わ!みんな変身してる!久しぶりに見た!」
ゆりが部屋から来て中庭にいるメンバーを見る。
確かに、この姿になったのって何時以来だ?
多分学生時代ぶり?いや、披露宴の三次会か?
「ミミさんもリリさんも角が映えますねー。カッコイイ!」
「そ、そうかい?照れるなー」
「あ、あんまり見せることないからね!そう言って貰えると嬉しいよ」
女性陣はキャッキャと騒いでる。
ま、ミミもリリも元々のプロポーションがモデル級だからなー。
角があるくらいじゃその美貌は変わらないからな。
何ならボンキュッボンがハッキリになってるしな!
「俺もこの姿になったのは久しぶりだもんな!ブハハハ」
「まさにオークそのものだからなぁ。よ!大九田」
「お前もなホブゴブリン!」
そう、ゴン太と保部はモンスター、オークとゴブリンだ。
正確にはモンスターだったものが進化して亜人化した種族。
ゴン太はブラックファングオーク、保部はレッドキャップゴブリン。
ブラックファングオークは巨大な牙を持つオーク。
真っ黒な牙を持つのでブラックファングらしいけど、筋骨隆々なので、危険度はオーガ並。
特にゴン太は突然変異種っぽいのか更に身体が大きい上に牙が白い。
レッドキャップゴブリンは魔法を使いこなせるゴブリンの総称。
その中でも保部はホブゴブリンと呼ばれる寿命を伸ばすことに成功した数少ない種類。
そもそもゴブリンの寿命は20年ぐらいらしく、それを人間と同じぐらいまで伸ばすことに成功しているらしい。
ちなみにミミとリリもモンスター。
種族はデーモンオーガ。
オーガ種の中でも危険度が高く、深層でもお目にかかれないやばいモンスター。
噂だと山1つパンチで消し飛ばせるらしい。
中学の頃、地元の神社の御神木が土地ごと消えたことがあったっけ……
懐かしいねぇー……




