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第309話 ほりこし最強

ほりこしの使い方は超簡単。

肉にかけるだけ。

これなら俺でも料理失敗しないから楽でいいよー。

いつも安い塩コショウだったからねー。

ダンジョンで稼げるようになってちょっと贅沢できるようになったよ。

モンスターでかいから箱買いしちゃった!

箱買いなんて久しぶりにやったよ!


「さて、最初なので手羽先にふりかけて焼いてみましょう」

「そう言いながら剣を拭いているのは何故か、ツッコミを入れたらダメなんですかね?」

「最近使ってないから消毒も兼ねて拭いてます。油もしっかり塗っておかないといけないですから」

「……はぁ」


:姫、そこはもう少し強くw

:おっさんに常識は通じないから

:姫、諦めてください〈10000円〉

:ドラゴンすら切り落とす鉄板

:肉も焼ける(重要)〈500円〉


うん、いい感じに塗れたね。

しっかり塗っておかないと後で肉がくっついちゃうからねー。

塗り終わったので思いっきり壁に刺す。


ガツンッ


「よし、おっけー。焚き火からの位置もよし。草千里の火力だとたまに半ナマになることがあるからねー」

「……常識が壊れていく……普通剣を鉄板にはしませんよ!?しかも壁に刺してる!」

「知り合いが鉄板をくれたので使わないと。たまにモンスターの首が落とせるだけの鉄板ですから」


:それ、普通じゃないんだよなぁ(諦め)

:常識は地上に置いてきた

:魔剣を鉄板と言い張る度胸〈5000円〉

:実際問題、バケモンみたいに強い剣だからなー

:基本肉焼く機械


……コメントが辛辣だけど気にしない。

ほりこしを振りかけた手羽先を鉄板に並べる。

そもそも天草帝の手羽先だからね。

片方の羽だけで2,3メートルはあるから食べやすい大きさにへし折ってからスパイスを塗り込む。

それでも30センチはある骨付き肉になるからモンスターってすげーよね。

ほりこしひと瓶使い切っちゃった。

鉄板に置いた瞬間からスパイスの香りと醤油のいい香りが鼻をくすぐる。


「おぉー。やっぱほかのスパイスとは違うねー。ほのかにオレンジの香りもするし食欲が湧いてくるよ」

「そうですね!美味しそう!悩んでるのが馬鹿らしくなるぐらい!」



悩みは食べて解決しましょう。

お腹が満たされれば悩みなんて解決ですから。

大きいからかぶりついてくださいね。






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