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第296話 ちりちゃん、モンスターに会う

「とーちゃん。にゃーにゃーは?」

「万福寺さんに預けてきたよー。お母さんの元に返してあげないとね」

「そーかー。にゃーにゃー……」


りゅう君が悲しそうに万福寺さんがいる方向を見る。

万福寺さん、子猫を抱えてまだ日向ぼっこしてる。

猫も手の中で丸くなってるね。


「あれだけ人になれてるならやっぱり飼い猫かなー?早く親が見つかるといいけど」

「にゃーにゃー……」

「パパー!あそこに何かいるー!」


りゅう君の頭を撫でていると今度はちりちゃんが何かを見つけたようだ。

ちりちゃんのもとに向かうと公園の端にある滑り台の上にいた。

指さす方向には大きめのカラス。

……いや、カラスにしてはデカすぎるな。

りゅう君と同じくらいじゃね?

公園の木の上にとまって周りをキョロキョロ見回している様子。


「あれ、もんすたー?ちりちゃんたおせるかな!」

「だーめ!まだちりちゃんは小さいから。もう少し大きくなって、魔法が使えるようになってからね」

「えー!ちりちゃん強いよー」


強くてもダメです。

そもそも真面目にモンスターな気がするんだけど?

あれ、ダンジョンから抜けてきた?

それとも誰かの飼ってるモンスター?

一応テイマーと呼ばれるモンスターを使役する探索者もいることはいるからね。

ご近所にもしかしたらいるかもしれないからね!


「ガー!ガー!」

「ひ!もんすたーがないた!パパー!!」

「おーよしよし。とうちゃん近くにいるからなー」


カラスがないてちりちゃんびっくりしたねー。

よしよし。


「おーい、クロウ!帰るぞー!」

「ガー!ガー!」


カラスが木から飛び上がり、公園の入口に飛んでいく。

そこには黒い服の男性が。

カラスはそのままその人の影の中に消えていった。

うん、やっぱり使役されたモンスターだったか。

珍しいもの見れたな。

モンスターを使役するなんて中々出来ないからね。

サヒーリ王女の精霊と同じぐらいレアな職業だしね。


「ほーら、ちりちゃん。カラスいなくなったよー。あれは使役されたモンスターだったんだ。人のモンスターには手を出しちゃいけないんだよ」

「うぅ……うん。てださない……」


初めて生で見たモンスターは衝撃が強かったかな?

本で見るより迫力があるからねー。


そんなこんなで公園での遊びは終了。

テイマーさんとも後であったので挨拶だけしておいた。

最近引っ越してきたばっかりだそうでSSSランクが近所に住んでるなんて!と驚かれたよ。

身バレが怖いのでSNSとかには書かないで、とお願いしておきました。

テイマーさんも珍しがられて各地を転々としてるそうなので了承してくれた。


お互い、平和に暮らしましょう。




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