第190話 久しぶりの再会
「久しぶりだね!元気だった?」
「うっす!お陰さまで配信チャンネルの登録者数も鰻登り!最近コトちゃ、今藤さんも登場してくれて収益化まで漕ぎ着けたっす!」
「ん。配信は知らないけどバイトしなくてよくなった」
「おお!マジか!それはおめでとう!」
何でも近見くんのチャンネルは俺とのコラボのあと一気に登録者数が1万人を突破。
元々タンクとしてダンジョン攻略してたところ、ソロで探索してた今藤さんをコラボと称して配信に誘ったらさらに倍増、今ではチャンネルのレギュラーになっているらしい。
元々近見くんは、ソロでもやれる子だったし、今藤さんはユニークスキル持ちレベルの魔力と技術を持っている逸材だからね。
そりゃチャンネル伸びますよね。
「今日は後輩たちを連れて中層探索してたっすよ。今藤さんが無双してほぼ素材集めでしたけど」
「ん。魔法ぶっぱできて楽しい」
「魔法ぶっぱはソロで探索する時にしような……」
今藤さんならソロでも下層踏破とか余裕だろうしね。
近見くんたちと一緒にカレー鍋の前まで移動。
ティム君はカレー作りが気になるそうなので一旦わかれた。
料理のレシピ増やしたいそうだ。
……あの飲んだくれ、まともな料理できなさそうだしな。
大鍋用の竈は今藤さんが作ってくれたらしい。
ちゃんと排煙出来てるし、火力も十分出てる。
流石、Aランクの魔法使い。
これもうSランクでもいいんじゃないかな?
竈の上に置かれた大鍋の中は具材がしっかり煮込まれてる。
味付けはギルドの受付メンバーが担当してるそう。
匂いだけでも美味しそうだ。
肉はレッドホーンブル、と思ってたけど違うらしい。
近見くんたちが倒した下層にいる上位種、ブラッドホーンのお肉だそう。
何でも打ち上げで家で食べる予定でがっつり持ち帰る途中だったそう。
本当にありがたい。
レッドホーンブルの上位種であるブラッドホーンブルは味はそのまま肉質が柔らかくなって美味しいんだよねー
カレーに合う肉だよ!ヨキヨキ
深層の野菜たちもしっかりカットされている。
一応採取の時に動き回る奴らはしっかりと絞めたので問題ないと思ってたけど無事調理できててよかった。
「というより、さっきの説教中配信しっぱなしだったんすか?」
「もち。あの状態で配信切れると思う?」
「……また説教食らう未来が見えたっすよ」
あ、やっぱり?