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第177話 完治

薬を飲んですぐにマコさんの身体から白い湯気が立ち上る。


「……はぁ……はぁ……あれ?……息が、しやすくなった?」

「薬が効いてきてる証拠です。ささ、ゆっくり水を飲んで起き上がりましょう」


湯気が消えるとマコさんの顔色もよくなってきた。


「マコ!」

「マコさん!」

「あなた!ゆりさん!」


あんじさんとゆりが駆け寄ってきた。


「魔力が!体力が戻ってきた!」


その後、マコさんが号泣して、あんじさんが慰めてました。

不治の病と言われていた魔力欠乏症が治ったことで込み上げるものがあったんだろうね。

あんじさんも、泣いて喜んでたし、ヨキヨキ。


「田島さん。いやあらたさん。このご恩、一生かけてお返しします!」

「本当にありがとうございます!」

「いえいえー、これから仕事のパートナーになるんですからね。あ、魔力欠乏症が治ったことはある程度秘密にしておいてくださいね。ここまでうまく行くなんて思ってなかったので」


『薬神の1錠』なんて激レアアイテム、そうポンポン出てこないからね。

今回は良くて完治ではなく一年ぐらい発作が起きないような、エーテルかバフ付与のアイテムが見つかればいいなーぐらいの考えだったからね。

その辺はあんじさんも、理解してたのでこの4人だけの秘密と言うことになった。

カメラに写ってるけど、後で誤魔化しておこう。

まぁ、『薬神の1錠』の希少性は、ギルドの人が一番分かってるしね。


「じゃ、マコさんが完治しましたし、探索を続けますか」

「ショートカットを完全に開通させるんですね……正直戻って地上に帰りたいところですが」

「私は今の魔力でどこまで行けるか試したいな。無理はしないけど、昔みたいに魔法が使えるか確認したい」


マコさんが手を握りしめる。

そういえば、魔力欠乏症が発症するまではあんじさんと2人ペアで博多ダンジョンに潜り続けてたんだっけ。

今の状態とかすぐにでも確認したいんだろうね。


「マコさん、無理だけはしないでくださいね!キツかったらすぐに言ってください。回復とエーテルはもってるので!」

「ありがとう、ゆりさん。その時はお願いします!」

「……マコが言うなら付き合うよ。ショートカットの開通目指して頑張ろう」

「よーし。それじゃ出発しますか!目指せ下層!」




その後、モンスターを倒しながら道を進んだ。

マコさんは炎系魔法をガンガン使って今の状態を確認しているみたいだ。

パッと見、魔法の威力も強いし顔色も悪くなさそうなので大丈夫そうだな。

あんじさんも横から見ているけどほっとしてる様子が窺える。

とりあえず元気になったし、探索者としてもやっていけそうだね。

ショートカットの先は下層の3区に繋がってた。

ショートカットなので下層には繋がってるとは思ってたけど思ってたより下に繋がってたな……てっきり入り口とかに出ると思ってたよ。

帰還ポータルも近くにあったので今日の探索は終了。

いやー疲れたねー



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