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第176話 薬神の1錠

茶色の袋に入っていたのは小さな錠剤がひとつ。

色は緑、重さも見た目もまんま薬局で貰う錠剤。

けど、滲み出る魔力が目に見えて分かるほど迫力がある。


『薬神の1錠』


以前ランファから見せて貰った万能薬のひとつだ。


飲めばあらゆる病、呪いから解放される秘薬。

入手手段は3つ。

1つ目は薬神と呼ばれるダンジョンボスの課題をクリアすること。

2つ目は調合して作ること。

3つ目は下層以下の宝箱から入手。

1つ目は知識問題が多く、一度課題を受けたら一年間猶予があるのでしっかり勉強すれば手に入れることは出来る。

2つ目も材料と知識で何とかなる。

必要素材が深層のレア素材であることを除いては。

3つ目はただ単に運。

下層から深層の宝箱に極々希に出現するらしい。

一応ネットニュースにもなるぐらいに超ラッキーアイテムだ。

ちなみに入手難易度は宝箱が一番高い。


今回、宝箱に入っていたので真面目に運がいいやつ。

……本当に本物かな?

疑っちゃうけど、ランファのところで見たやつと見た目も迫力も間違いないんだよなー

とりあえず皆のところにもって帰ろうかな。

マコさんに飲んで貰うかはそのときに決めよう。


「あ、あらたさん!」

「あらた!どこにいるの!?」


見つけたアイテムをバッグにいれているとあんじさんとゆりの声が。

とても切羽詰まってる感じだ。

何かあったんだろうか?


「どうした?何かあった?」

「大変だよ!マコさんが!」

「マコが!マコが発作を起こして、エーテルを飲ませたんですけど、どんどん魔力が無くなっていって!」

「なんですって!マコさんは?!」


マコさんは池のほとり、木陰に倒れていた。

魔力欠乏症の発作は魔力がなくなった後、体力も減っていく。

今は辛うじて呼吸が出来ている状況だ。


「マコさん!しっかり!」

「……はぁ……はぁ……あらた……さん……」

「気を確かに、水飲めますか?」

「……エーテルなら……さっき……飲んだ後は……楽……だったんですけど……」


うん、魔力が底をついて体力を奪い始めてる。

急いで薬を飲ませないと。

俺はバッグから『薬神の1錠』を取り出した。


「さっき見つけてきた薬です。ぐっと飲み込んで」

「……はぁ……はぁ……ングッ」


水と一緒に錠剤を飲ませる。

ゴクンっと音を立ててマコさんが飲み込んだ。


これで回復してくれよ!





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