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第15話 vsマンティコア その2

「ツイスター」


俺が呟くと、マンティコアの足元から風の渦が出現し、全身を飲み込んだ。

轟々と風の音が響き渡る。

……うん、イヤホンをつけててよかった。

ちょっと本気出したから地面の砂をまきあげて爆風になっちゃったよ。


『配信の音考えて魔法使え!あほんだら!それだから弱小配信者なんだよ!:紅生姜』

『耳とれるかと思った:コナモン』

『ミュート推奨:アニー』

「……誰が弱小配信者やねん。あってるけども」


配信のマイクは轟音を拾っているようで三人から非難轟々である。

ミュートのやり方知らないから自己責任でオナシャス。

てか、俺の配信長年見てるから分かるやろ!

とりあえず、倒し切るまで魔法をぶっぱしておきましょうかねー。




10分ほど待っていると風の渦が消えてきた。

残ったのはマンティコアの尻尾だけ。

うむ!調整がうまく行ったようだ。

俺が使う魔法「ツイスター」は風属性の最上位の魔法。

最近使ってないから加減を忘れてしまったけど、今回はマンティコアの尻尾だけ毒が回らないようにする必要があったし、顔がキモいという個人的な理由から尻尾以外は微塵切りにさせてもらったというわけだ。

ついでに毒針と毒袋も綺麗に取り除けているようなのでヨシ!


『本当に頭おかしい魔法だよな:紅生姜』

『ユニーク魔法ってやつだよな。世界に何人持ってるか分からんやつ:アニー』

『とりあえず尻尾もってさっさと飯食べろよ。こっちもカレーができて飯食べ始めるから:コナモン』

「お、コナモンはカレーかー。カレー美味しいよねー。さてと、カニっぽいなら茹でとかもいいなー。あ、茹でるにしても鍋がねぇな。よし!ステーキの予定だったし、殻ごと焼くかねー」


殻ごと焼くならゴミも最小限だし、素材の味を感じられるから美味しく食べられそうだしね。

という事で、自分の身体よりも大きい尻尾を担いで、いそいそと上層に戻る。

ご飯を作るなら場所が大事。

特にダンジョンはモンスターが匂いに誘われてやってくることが多いので基本料理する探索者はいない。

ただ、ダンジョン内はセーフルームといって絶対にモンスターがはいってこない場所がある。

俺のいつも使っている場所もその一つ。

上層2区にあるセーフルームだ。


……まあそもそも上層2区は通称一本道と言われるモンスターも出ない、宝箱もドロップしない外れ区画なんだけどね。

……俺だけが知る秘密の場所だったりもするけど。


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