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第12話 肉肉肉


あの騒動から1ヶ月が経った。


俺はダンジョンに入ることもなくなったが、同時に仕事の方でも障害対応で残業三昧。

データメンテナンスにシステム改修、問い合わせ対応などなど……

もうエナドリないとやってけません。

課長代理も他のチームメンバーも疲れがたまっているようで、職場の自販機にあるエナジードリンクが売りきれていた。


障害対応も昨日で一区切りがつき、今日は顧客からの連絡もなかったので、定時で上がることが決まった。

もう皆から歓喜の声が上がるよね。

皆、飲み会を計画しているけど、俺はいそいそとダンジョンに潜る準備をした。

この前ダンジョンの肉が食べれなかったからとにかく肉が食べたい。

肉はストレスを発散するにはもってこいだからね。

定時のチャイムがなった瞬間帰宅の挨拶をして会社を飛び出した。




白川ダンジョンに着くと早速着替えて受付へ。

今日の受付は福崎さんじゃなかった。

福崎さんだったらこの前の件について、色々聞かれてただろうし好都合。

そのまま受付を済ませてダンジョンにはいる。




そうだ!今日は狩りの場面から配信してみよう。

ふとそう思って、カメラの準備をする。

ダンジョン配信がブームとなった最近ではドローン型の追従型が主流になりつつあるが俺はスマホを胸に固定するタイプ。

そもそもコメントが知り合いしか書かないしほとんど流れてこないからだ。

あと安いしね、固定パーツ。

カメラの起動を確認、配信も大丈夫であることを確認し上層の草原へ繰り出した。


上層の草原に出現するモンスターは日によって変わる。

今日はレッドホーンカウではなく羊。

ホワイトウールシープの群れが草を食べていた。

ホワイトウールシープの毛はもっちりとした弾力で人気があるそう。

ホワイトウールシープは基本中層に生息しているので、普通の探索者なら上層という敵対モンスターが出てこない安全な場所で毛刈りができるとあって、当たりとして喜ぶところだろう。

だが、俺は素材を持って帰れないEクラス。

お肉以外には、興味がないのですよ。

そもそもラム肉食べたことがないので美味しい食べ方がわからないのです……

この前焼いたけどなんか独特の臭みってのが取れなくて断念したんだよねー。

ちゃんとしたスパイスとか持ち込めばいいんだろうけどそういう系ってサラリーマンのお財布的にはちょっと痛手なのです。


さて、今日は上層で美味しい肉は食べられそうにない。

そう判断したらすぐに行動。

俺は中層に向けて歩きだした。




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