第100話 肉肉肉(再び)
現在19時前、福崎さんと二人でホテルのロビーでコーヒーを飲んで待ったり中。
「肉肉肉~」
「……田島さん、元気ですね」
「肉は元気の源ですよ。牛はメンタル、豚は肉体的ストレスによく効きます」
肉塊を食べるとストレスが軽減するって前ネットニュースで見たからね!
仕事で疲れた時はミノタウロスの肉にかぶりつくに限りますよ。
ストレス対策、大事です。
そんな話をしていると自分の名前を呼ばれた。
振り替えると以前腕輪の換金で熊本に来てた立川さんだった。
「田島さん!福崎さん!ご無沙汰してます。今日は移動お疲れさまでした」
「立川さん、お久しぶりです。お元気そうで何よりです」
「今日はお呼びいただきありがとうございます。今日は無礼講ということで?」
「福崎さん、無礼講ですよ!上の人はいないし、他に来るメンバーは『クリーチャーズ』の方々ですから!」
「ヤッフー!!」
福崎さん、テンション高いな……
よっぽどストレス貯まってるんだな……
「……ストレス溜め込んでる的なこと思ってます?」
「いや、全然」
牛貴族は23区ならどこにでもあるらしいけど、今日は新宿本店で親睦会をやるそう。
本部の車で会場まで移動する。
「田島さんの配信、本部でも話題ですよ!深層の情報はもちろんですけど、『亜人』の存在はインパクト抜群でした」
「日本ギルドとしても情報なかったんです?てっきり掴んでるもんだと」
「いえ、深層到達しているチームは結構いるんですがそういった情報はほとんど。辛うじて関西で人語をしゃべるなにかを見かけたという情報が過去一件あったぐらいでした」
関西といえばSランクチームの『難波晴風』
その報告も『難波晴風』が、鞍馬山ダンジョンで目撃したそう。
そういえばトミーが鼻が長いやつが集まってるとか言ってたな……
やっぱ鞍馬の天狗っているんだろうな。
「深層まで安定して潜れる探索者の育成が急務ですね。素材はもちろんですが亜人の方々と交流できれば日本はもう後進国とは呼ばせませんよ」
いいっすねー。
部族間交流できると技術が格段に進歩するしWin-Winの関係が出来るのが理想だよね。
「ちなみに田島さんはキュクロープス以外に交流は?」
「……ありますけど」
「……やっぱりですか?どう言った方々と?」
「100万人記念で言う予定だったんですよねー。今日は無しで行きたいですけど……ダメです?」
「だめです」
「洗いざらい話なさい。今すぐ」
「福崎さん!?口調がいつもと違う!?」