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悪夢と現実の境界線  作者: 鬱疲労
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世の中の動向と聡の休日

 酷い雨の音に目を覚ました聡は、まだ薄暗い部屋で目を覚ました。


 目覚めた聡は、枕元で充電していたスマホで時間を見ながらカーテンを開け溜息を吐く。


 時間はまだ朝の4時20分であり、折角の年に1、2度あるかないか分からない3連休の旅行を土砂降りの雨の中で出発しなければならないと思うと憂鬱になる。


 だが、それでも3連休は聡には大変貴重であり、この休みを有意義に過ごせなければ仕事のモチベーションを維持できないのだ。


 カーテンを開けても暗いので聡はカーテンを閉めて部屋の電気をつけ、朝食の準備を始める。


 狭い一人暮らしのアパートだが、風呂とトイレは別であり、キッチンは広くしっかりしており、自炊をしている。


 昨日の残りのカレーと豆乳プロテイン、ヨーグルトを胃に押し込みシャワーを浴びる。


 出発までに多少の時間があるのでニュースを見ていると、新型感染症が猛威を奮っていて世の中が混乱している、最近の若者の自殺者が増えている、この地域も梅雨入りしてしまい1週間の天気は雨模様とのこと。


 適当にニュースに耳を傾けつつ歯を磨き、出発の準備を終わらせる。


 時間は5時30分 荷物は、スマホ、財布、読みかけの小説、車のキー、3日分の着替えだけを持ち車に乗り込む。


 車はコンパクトSUV、買ったばかりの新車である。


 風は無いが雨足は強く先行き不安の為、下道を走らず普段乗らない高速道路を走り富士市方面へ向かう。


 道中、ラジオを聴きながら旅行の予定を考え始める。


 聡はこの3日の予定を立ていなかった。シフト制の職場の為に急遽3連休が入ってしまったので予定を立てる時間が無かった。


 「まぁ 風呂さえ入れば車中泊でいいか…」


 新型感染症の流行で一年程、人混みに近づかなくなっていた聡は前の車で車中泊を何度かしていた。


 「2日目だけビジネスホテルに泊まって…信玄餅…富山でラーメン…山梨…長野…新潟…富山…」


 なんとなく旅行の日程を呟きながら決めて、車を走らせる。


 高速道路を途中で降りて富士市を北上し山梨県を目指す。


 最初の休憩は本栖湖近くのコンビニで、トイレとコーヒーを済ませる事にした。


 コンビニに入る前にマスクを付けて入店し、最初にトイレを済ませて缶コーヒーの微糖2本を購入して出発する。


 「本栖湖見て行くか…」


 土砂降りの雨だが、時間にも余裕があるので本栖湖を見ることにした聡は、本栖湖北側で車を止めて本栖湖を眺めてから出発した。


 ラジオを聴き流しながら走っていると、都市部では自殺者が増えていると聴こえて来て意識をラジオに集中した。


 お偉い学者の先生曰く、新型感染症の影響で仕事や学業に支障があり、未来に希望を持てなくなったのが原因ではないかと言っている。


 「仕事をしててもお先真っ暗だよ…」


 聡はラジオを聴いていると憂鬱になって来たので適当に音楽を聴きながら甲府へと向かった。


 甲府市まで来ると雨足は一時的に弱まった。ふと持ってきた小説がもうほぼ読み終わりな事を思い出し、慌てて本屋に駆け込み小説を物色する。


 今読んでいるのは紀元前の中国武将の小説であり、次は別のジャンルで攻めようと考えた時にふと目に止まった一冊の本、ユーゴスラビア内戦を題材にした小説である。


 「そういえば昔、映画でユーゴ内戦を取り扱った作品を見たな…」


 気がついた本を手に会計を済ませていた聡は慌てて信玄餅を買いに行った。

 

 だが、途中で聡は信玄餅を買うことを諦める。


 「車内で信玄餅食べたら、きな粉が散るかな…」


 甲府市を出て上田市を目指す途中で雨足がまた強くなり始め、視界不良の為、近くの道の駅で休憩する。


 気がつくと13時を回っていたので道の駅で昼食を取ることにした。 とりあえず、長野県なのでなんとなく蕎麦を注文した。


 内容は普通の蕎麦であり特に感想もなく、トイレに寄ってから自動販売機で飲み物を買い車に戻った。


 車内に戻ると食後の為か眠気が出てきた。


 


 

 

 


 


 

 


 

 

 

 

 


 

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