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白姫さまの征服譚。  作者: 潤ナナ
第一章 二節。
21/87

第21話 赤、苺、黒、白姫、妖精さん。

 

 ◇◇◇


 冒険者組合(ギルド)の地下で項垂れているのは、試験官達だ。

 昨日、白い女の子にこてんぱんにヤられて、今日は今日で、赤っぽい金髪美少女と真っ赤な美少女に完膚無き程に叩きのめされたのだ。矜持だって、何処かへ行っちゃう。

「取り敢えず、お二人供赤いので『(ギュールズ)』でいいかな?」

 と、サンレノの冒険者ギルドの組合長(ギルマス)ルノーが言った。


「わたくしも銀色がよろしかったですのに!」

「まぁ、もう少し魔法が上手くなったら、ですよ?……まぁホントは抑えていたのでしょうけどね?」

(なかなか鋭いですわね。と言うことは身バレしていると践んで良いかしら。。。)

 と考察する王女カロリーヌであった。


「カロリ、、カロンさ…ん。」

「なあにミリディアちゃん。いっしょに遊びたいのぉ?」


「あ、いえ、お名前カロンさんで良いのですよね。その、敬称も無しで、、、」

「ええ、良いの。それに冥府の渡し守の名ですのよ『カロン』って。神に準ずるわたくしにピッタリではありません?」

「そう、ですね。(神と言うより、冥府ってのが、悪者っぽい感じがしますわ。」


「カッコが閉じられず、駄々漏れでしたよ。ミリディア様」

「そう言うアリエルさ…んは、どうして『アリエル』のままですの?」

「わたくし、その他(モブ)ですもの。」

(((いやいや、もう主要キャラでしょう!)))

 何となく三人揃っての心のツッコミをするのであった。

 そんなことをお喋りしながら宿の食堂で、食事をしていた四人に声を掛ける女の子。



「あ、あのっ、よろ、よろしいでしょか?」

「わたくし共に、何かご用でしょうか?」

声を掛けて来たのはまるで、『妖精』のように薄い金髪の翠玉の瞳をした少女だった。


「あ、あのっあたしも冒険者なのですが、どうしても見た目で男性に付きまとわれて仕舞うんです。だから今まで一人(ソロ)で冒険者続けて来たのです。ですが一人では何かと限界があって………。

 その、女性だけのパーティーが来たって、ギルドの噂になっていて……」

「……一緒に冒険稼業をしたいと?」


「あ、はい。」

「どうします殿k……カロンさん。」

「口はなんとやらですのよミリディアさん。ミリディアさんがパーティーリーダーなのですから、貴女に一任致します。」

「このアリエルめも殿…カロンさんと同意見ですわ。」

「あたいもっ!」


「わたし、リーダーでしたの?デビュタントもしていない子どもですのに。。。」

「デビュ…何ですか?そ、それとあたし、長命種なんです。」

 そう言って、アッシュブロンドの髪を上げると少し尖った耳が現れた。


「あ、貴女『エルフ』?あの南に在るって言うユグドラシルに住むエルフですの?初めてお会いいたしましたわ。」

「エルフ様ですの?カロン……さん。」


「そうなのよね?ええーと貴女のお名前。わたくしはカロンですわ。お見知りおきを……それで、貴女は?」

「あたしは、コルネリウスの子アデルハイト。皆からは『アーデ』と呼ばれておりました。」

(それ何処のアルプスの少女?って、あれは『アーデルハイド』でしたっけ?と言うか、何でしょうアルプスって?)

 などと、どうでもいいツッコミを入れるミリディアだった。


「どうなさいます?リーダー。」

「それでは、皆様にも差し支え無いようですので、アーデ様、ご一緒いたしましょう。

 ああ、申し訳ありませんでしたわ。わたし、名乗りを失念しておりました。わたくし、ミリディア、と申します。まだ、13歳ですの。」

「あたいはマリー。18よ。よろしくなっ!」


「私はアリエル。こちらのマリーと同級……腐れ縁です。」

「で、私がカロンね。16歳なのだわ。」


「ようこそ、『オセロの疾風』へ!!!」



 ◇◇◇


「ところで、貴女の、アーデさんの階位(レベル)は?」


「『(ヴァード)』です。」

「凄いじゃない!14で、(ヴァード)って、、、ホントに14歳?」

「見たまま14歳です。あたし達、長命種は十代の終わりか二十代の初め位から、成長が緩やかになるんです。」


「「「イイナー!!!」」」

 赤と苺と黒が揃えて声を上げるのであった。

 現在、武器と防具を求め市場(マルシェ)に来ているミリディア一行である。その道すがらお喋りをしているのだが、、、


「じゃあ、アーデさんは、デビュタントもうお済みですの?」

「ミリディアさん、庶民は社交しないのですよ?」

「そ、そうでしたわ。カロンさ…ん、の言う通りでしたのね。ああ、失言でした。」


「ズゥッと思ってたけど、皆さんって、貴族?」

 ――――ギクゥッ!


「なん、なん、なんのことでしょう!?」

「だって、ミリディアさんの言葉遣い、とか立ち振舞いとか、良く見るお貴族様みたいですよ?

 それと、噂話があって……」


「どのような噂話でしょうか?」

「王都に居た真っ白な白姫様、『聖女様』が、いなくなったって話し。名前は、、、リコリー様、とか言う、それと本名が、ウーーーンとぉ、あ、ミセリコルディア様って………ミセリ?……ミリディア……さん、ですか!成る程っ!!」


「大変!一発でバレましたわっっっ!!!」


35話で、やっと征服です。

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