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時の精霊『クロノス』

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「ふぅーさて、どうしたものでしょうか……残された時間が少ない私に何処まで出来るでしょうか? どう思いますか時の精霊『クロノス』」

 ナズナ達が無事にこの村から出た事を確認すると、ディアスは一つ大きく呼吸をした後、そう呟いた。その直後にディアスの周りに漂っていた光が一ヶ所に集まりやがて、魔神のような姿をした者が現れた。

『さぁな、我と契約した者でここまで長く生き続けているのはお前ぐらいだからな……流石はエルフと人間の混血としか我には言えんな』

 ディアスが先程言った通り、この魔神のような姿をした者も精霊のようだった。リリィと共にいるゾディアックと同じかそれ以上の圧力を感じた。

「相変わらず冷たいですね貴方は……かれこれ何百(・・)年も一緒にいるんですから、少しぐらい希望を持たせるような言葉を言っても良いじゃないですか……」

 ディアスは少し呆れたようにそう言うと、悲しそうな眼をした。

『はっはっは……我がそのような気遣いなどする訳が無かろう……お前にとっても数百年が大した時間では無いように、我にとっても数百年など、人間達にとっての数日と大差無いからな……でも確かにそれを考えると確かにお前とは随分と長くいるのかも知れないがな……」

 クロノスは笑いながらそう言うと、すっと纏う空気を変えた。

「さて、冗談はここまでにして、最期の最期まで付き合って貰いますよ……クロノス」

『あぁ、分かっておる』

 まるで長年連れ添った熟年夫婦のように会話を交わすと、お互い満足そうな表情をして目の前に来たジニアに視線を向けた。

「……ナズナは何処に?」

 ジニアはそれだけ一言ディアスに聞くと手に持った剣をディアスに向けた。

「……すみませんね……ジニア。私と同じ血を引く者よ。私はこの命に代えてもここを通す訳にはいかないのです……」

 ジニアはディアスとは初対面のようで、かなり不思議そうな表情をしている。

「……何故俺の名前を知っている? それと貴様と同じ血を引くとはどういう事だ?」

 一度にそんな事を言われてジニアは少しパニックを起こしているようで、頭を抱えながらディアスにそう言った。

「私から言っておいてなんですが……気にする必要は無い事……知ってしまえば優しい貴方は私の事を殺せなくなってしまうでしょうから……でも、そうですね、もしこの私に勝つ事が出来たなら教えて差し上げましょう。その満身創痍な身体で勝つ事が出来ればですがね……」

 ディアスはそう言うと、虚空から杖のような物を取り出しジニアに向けた。

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