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激闘の末に


―――「ドーーーン」―――


 ナズナがエネルギーの塊に突っ込んで行くとほぼ同時に、エネルギーは塊を維持する事が出来ず、大きな音を立てて爆発した。

 この辺り一帯の木々を簡単に消し去る程のエネルギーの中心にいたら、いくらナズナとはいえ無傷では済まないどころか、致命傷になりかねるだろう。

 煙と土埃が舞い散る中、ナズナの安否を確認する為かずっと眼を凝らしていたジニアは驚きを隠せないようだった。

「ふぅー流石に死ぬかと思ったぜ……やるじゃないかジニア。ここまでとは正直言って思っていなかった」

 多少顔に擦り傷と着ていた服に燃えた後が見受けられたが、特に大きな、それこそ致命傷になるような傷を負ってはいないようだった。

「……流石に殺してしまったかと思ったが……要らない心配だったようだな……はぁ、今の俺にはもう立つ気力も無い……後は好きにしろ」

 ジニアはそう言うと、本当に気力だけで立っていたようでその場に膝から崩れ落ちた。

 こうして、追っ手の二人を何とか退けたナズナはこんな激戦を繰り広げた後なのにも関わらず、涼しげで何処か満足した表情をしながらリリィの元へと戻っていった。

「悪い……待たせたな。何処も怪我は無いか?」

 ナズナはまるで買い物にでも出掛けていて、家に帰って来た時のように軽い感じでリリィに声を掛けた。

「うんうん。大丈夫別にそんなに待ってないよ?」

 リリィもさも当たり前のように首を振り、まるでデートに遅れて来た彼氏に声を掛けるようにそう言った。

「さて、これからどうしようか……おっとそれよりは、まずこいつを返すな」

 これからの事を話そうとしていたナズナだったが、リリィから短剣を返して貰っていた事を思い出して、リリィに渡した。

「うん。ありがとう」

 リリィは短剣を受け取ると元々つけていた腰に納めた。

「それよりも、今の戦い良く見ていたか? 今後の参考になればと思っていたんだが……ローラン騎士団長との戦いでしか見せられなかったのは俺の腕がまだまだだったからだ。そこはすまないと思っている」

 やはり短剣一本でローランと戦ったのはそういう意図があったみたいだった。ナズナはそう言うとリリィに軽く頭を下げた。

「いやいや、あんなの見せられても今の私には到底真似出来ないって……やっぱりナズナは強いね……全く心配しなくても大丈夫そうだったし」

 リリィも薄々は勘づいていたようで、そう返したがあまりにもレベルが違い過ぎて参考にはならないようだった。

「そうか……まぁ、確かに短剣を握って数ヶ月の奴に越されても俺の立場が無いからな……ゆっくりと扱いに慣れると良いさ……」

 ナズナはそう言うと、一瞬だけ倒れている二人に視線を向けてから、改めて東の国へ向かう為歩みを進めた。

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