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ぶつかり合う剣技

―――「ギャイーン」―――


「さっきの言葉、嘘では無いようだな……使い慣れている剣を二本持つだけでここまで変わるとは……驚いたよジニア。危うく殺られるところだったよ」

 言葉とは裏腹に、ナズナは口元に笑みを浮かべていられる程の余裕はあるようだった。

「嘘吐きやがって……割りと本気で斬り掛かったのに、軽々と受けきりやがって……自信無くすわ……」

 一度剣を合わせお互いが一歩ずつ後退すると、言葉を交わした。

「良いだろうジニア……その強さに敬意を表し俺も全力で行かせて貰う!」

 ナズナはそう言うと、背負っていた刀を抜きジニアへと斬り掛かった。

「神霍流刀一刀一ノ型『星羅雲布』……短剣一刀一ノ型『空花乱墜』……神霍流奥義『星花火』」

 ナズナは二刀流としてでは無く、右と左でそれぞれ別の剣技を繰り出し、それを混ぜ合わせ奥義へと昇華させた。

「これをまともに食らったら、流石にまずい! 仕方が無い……力を貸せ『グラース』『プレミア』」

 ジニアはそう言って剣を胸の前で交差させると、目の前にナズナの剣撃が迫っているのにも関わらず眼を瞑った。

「ちっ……所詮この程度か……期待して損したな、ジニア……」

 ジニアが眼を瞑った事を確認すると、ナズナは舌打ちをして一瞬だけ視線を逸らした。まるで、そのほんの一瞬の隙を待っていたかのようにジニアは口元に笑みを浮かべていた。

「この時を待っていた……あまりにも強すぎるその過信が命取りになるって事を先輩として、お前に教えてやるよ……神器解放『氷と炎の狂想曲』」

 何ということだろう、ただの人間であるはずのジニアが魔法を使っているように見えた。

「何っ!?」

 本当にほんの一瞬だけ、常人であれば見逃すレベルの隙だったが、今のジニアは見逃す事をしなかった。

「氷と炎……二つの異なる属性と共に踊れ……」

 ジニアは呟くとナズナの放った剣撃もろとも、そのままナズナへと返した。

「はははっ……良いぞジニア。こういうのを俺は待っていたんだ……身体中が熱い……今なら壁を越えられる気がするぞ……はあぁぁー」

 互いの剣技が混じり合ってとんでもないエネルギーになった塊が迫っていたが、ナズナは逃げる事をせず、それどころかそのエネルギーに目掛けて突っ込んで行った。

「ナズナ……」

 遠くで戦いを見ていたリリィは、常人なら慌てている所をただ胸の前で手を組んで、ナズナを信じて見守っているだけだった。そんな事が出来るのは本当にナズナを信じているからなのか、それともやはりリリィも魔女であるから故、常人とはかけ離れている思考をしているからなのだろうか……

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