ダリア王の武器庫
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食事が終わるとダリア王は立ち上がりナズナに目配せをした。
「さぁ、参ろうかナズナよ」
ダリア王はそう言うと側付きに声を掛け、ダリア王が所有している武器庫へ向かう為、大広間を出ようとした。
「お待ちください。ダリア王。申し訳ありませんが私達はここで失礼させて頂きます。本日はお時間を頂きありがとうございました」
プラタナスはそう言うとルピナスも一緒に頭を下げた。
「そうか……仕方あるまい。また来ると良い、いつでも待っておるぞ」
少し残念そうな表情をしながら、プラタナスルピナスに視線を向けた。
「それでは、申し訳ありませんが私は後程、合流致します。父上、母上」
ナズナはプラタナスとルピナスにそう言うと、敬礼をしてダリア王と共に二人を見送った。
「では、改めて参ろうか、ナズナよ。着いて来い」
ダリア王はそう言うと視線をナズナに向け、武器庫へ向かい改めて歩みを進めた。ナズナはその言葉に一礼をして、そのままダリア王の後に続いた。
「もう間もなく卒業だが士官学校はどうだ? ナズナよ。ローランはちゃんと教官が務まっておるか?」
ダリア王はローラン教官の事を心配しているようでナズナにそう訊いてきた。
「ローラン教官にはかなりお世話になっていますよ。私が何不自由無く、生活を送れているのは間違いなく、ローラン教官のお力あってこそです」
ナズナは本当にローラン教官がいなければ、今の自分が無い事も含めダリア王にそう言葉を返した。
「そうか、それは良かった。騎士団長と兼任して貰っておるから、少し心配しておったのだが話を聞く限り、大丈夫そうじゃな」
ダリア王はそう言うと安心したようで、ほっと胸をなで下している。もしかしたらナズナが入学する事が決まった際、気を遣ってローラン騎士団長を教官としてイストワール士官学校に配属させたのかも知れない。
ダリア王と会話をしながら歩いていると、先程の玉座の間とまでとはいかないが大きな扉がナズナの前に現れた。
「失礼ですが、ダリア王。以前、御案内頂いた場所とは違うようですが……」
ナズナは三年程前に案内された武器庫とは違う場所に案内されたので、ダリア王にそう訊いた。
「実はここ数年で数がまた増えてしまい、以前の場所では足りなくなってしまったのじゃよ。それでここに移したのじゃ」
ダリア王は少し苦笑いをしながらナズナにそう返した。
「そうだったのですか……それはとても楽しみです」
ナズナはそう言うと普段はあまり見せない年相応の表情をみせた。こうして見るとやはり、ナズナは本当に武器が好きなのだろう。
「そうじゃろう、そうじゃろう。きっと気に入るものがあると思うぞ」
ナズナのその表情を見て、ダリア王も満足しているのか微笑みながらそう言うと、側付きに目配せをして扉を開けるように促した。




