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ジニアの秘密

「やっぱり……今の方達は……それほどまでにあの人は……」

 まさかシオンにお礼何て言われるなんて夢にも思っていなかったんだろう。リリィはしばらくの間目をぱちくりと動かしていたが、今は落ち着いたようで既に先を歩き始めているシオンでは無くジニアにそう訊いた。

「……そう、リリィの思っている通りシオン先輩の部隊の人達だよ……確かにリリィには想像出来ないかも知れないが、ああ見えて優しい人なんだ……」

 ジニアはまるで、リリィにそう訪ねられる事を分かっていたかのように、直ぐに話始めた。

「……」

 ジニアのその言葉に対してリリィは何も言えないようで、無言のまま只頷いていた。

「リリィ達魔女に対しては嫌悪感を抱いているのは事実だが、知っての通りナズナと同じように王位継承権を持っている……子供の頃から魔女は忌むべき存在だと教えられていれば、そう簡単には考えは変わらない……まぁ、ナズナ見たいに王族の中にも変わった奴がいるんだけどな……」

 今までこんな風にジニアが自分の考えを話すことなんて無かったので、その事に対してかなりリリィは驚いている様子だった。

「……ジニアは……どうなの?」

 散々、ジニアはシオンやナズナの事を語ったが、一度も自分の事を語っていなかったのでつい気になってしまったのだろう、リリィは恐る恐るそう訪ねた。

「……うん? 俺か? うーん……」

 ジニアは自分の事を訊かれるとは思っていなかったようで、一瞬間の抜けたような表情をしたが、少しずつ困ったような表情へと変わっていった。

「人の事は話せるのに、自分の事は話せないの?」

 リリィの言うことはごもっともで、ジニアはかなりばつの悪そうな表情へと変わった。

「……はぁ、そう言われるときついな……もっとおしとやかなイメージがあったが、ナズナに影響されたか……」

 それでもまだ、自分の事を話すのを渋っているようで、度々唸りながらそう言った。

「私の事はどうでも良いから……早く話なさい!」

 とうとうリリィは痺れを切らしたのか、大声を上げてジニアを叱りつけてしまった。

「……ひっ! 話します……話しますから……」

 少女と言っても世界に一人しか居ない水晶眼の魔女……威圧感は普通の少女とは比べ物にならないくらいのものだった。

 ジニアは短い悲鳴を上げて、慌てて土下座の体勢になり必死になって頭を下げた。

 その様子を遠くから見ていたシオンは一つ溜息を吐くと、長くなる事を予想したのか、少しだけ二人の方に近付き廃墟の壁に背中を預けて腕を組んでいた。

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