認めているからこそ……
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「なるほど……そういう事があったんですか……そんな子供の頃からそこまでお強かった何て……」
シオンが話終わると、ジニアは感心したようにそう言った。
「ふーん……そうなんだ……じゃあ神霍流は二人のオリジナルだったんだ……」
あまり興味がありそうな感じは無かったが、ナズナに関係がある事という事もあり、リリィも感心しているようだった。
「……まぁ、あいつの流派と言っても過言ではないんだけどな……アドバイスとかどういう感じが良いとか話し合ったりはしたが、殆どはあいつが考えたからな……神霍流とは名乗ってはいるが、子供のお遊びでそう言っているだけだしな……」
シオンは昔を懐かしむように遠い目をすると、呆れたようにそう言った。
「……確かにシオン先輩の言う通り、別にどんな武術にも応用が利くような感じがしますもんね……そう思うのはナズナが多種多様な武器を使いこなしているからなのでしょうか?」
そんな遠い目をしているシオンに向かって、ジニアはそう尋ねた。
「……相変わらず色んな武器を使っているのかあいつは……いい加減自分の実力を認めても良いだろうに……そんなあいつだからこそ……」
ジニアの言葉にシオンは呆れたような表情をしてそう言った。
「……あいつだからこそ?」
リリィはシオンのその言葉を聞き逃す事はしなかったようで、シオンにそう訊き返した。
「……いや、何でも無い……あいつはまだまだだなって言っただけだ……」
まさか、聞かれているとは思っていなかったのか、一瞬だけ眼を見開いたが、直ぐに元に戻り呟くようにそう言った。
「ふーん……まぁ、良いけど……でもさっきもいた通り、ナズナに何か危害を加えるような事があったら絶対に許さないから」
リリィはそれだけ言うと、シオンを追い越してさっさと行ってしまった。
「……」
追い抜かしていったリリィの背中を見ながら、シオンは少しだけ困ったような表情をしていた。
「……シオン先輩? どうかしたんですか?」
そんなやり取りを見守るような形で訊いていたジニアは、何も言わずにリリィの背中をじっと見ている事を不思議に思ったのかシオンの顔を覗き込みながらそう尋ねた。
「……いや何でもない……俺達もさっさと行くぞ……あのきまぐれ野郎の事だ……あんまり待たせるとあいつの事を殺しかねないだろうからな……俺は別に構わないがそんな事になったらお前らが困るだろう? 特にあの水晶眼の魔女」
シオンは呟くようにそう答えると、踵を返しリリィを追いかけるように歩を進めた。




