第漆話『空中科学都市ベイグル』
「此処がメイリフル王国首都、空中科学都市ベイグルよ!」
ランはそう言って台座を降りる。
葵とランは魔法陣の書かれた台座を使って転移してきたのだ。
葵もランに続いて台座を降りる。
辺りを見渡す。この街の風景はどこか前世にあった日本の首都、東京を彷彿させる景色だった。
「? どうしたかしら?」
「・・・あ、な、なんでもないよ。」
「そう?じゃあ、行こっか」
暫く歩くと一つの大きな建物の前に着いた。
「ここが、ギルドと呼ばれる場所になるわ。
ここは職業が騎士、戦士、武士、術士などが良くギルド登録をして行くのよ。
・・・あ、鍛冶士でも登録は可能だけれどね?」
葵はその建物を見上げた。
(これから私が世話になるかもしれない所・・・)
葵は少し身震いした。
決して恐怖から来たわけではない。
武者震いと言う奴だ・・・多分・・・。
「ここは商業区。鍛冶屋や武具店、道具店や宿屋、魔法屋など、様々なお店が軒を連ねてるのよ。」
次に訪れたのは商業区。
生きのいい魚介類や鮮度の高い肉類、取れたての野菜類等もここで売っていた。
武器屋もかなり良さげの武具が売ってあった。
更には食事処まであった。
「ここって・・・何でも有りなのかな・・・」
葵の呟きは虚空に呑まれて消えていった。
「ここは居住区。皆のホーム等が存在するの。」
はっきり言えば住宅街。ホントに家ばかりだ。
「・・・ここに居を構えるのかな・・・」
もう一度葵は呟き、結局それも虚空に消えていった。
「一通り行ったかなぁ?」
ランはそう言って葵を振り返る。
「そうだね・・・大分回ったからね。」
「なら、私の店に来る?」
葵が回ったことを伝えるとランはそう提案した。
「え?店持ってるの?」
「うん。私は鍛冶屋の店長を務めてるのよ?」
「・・・う・・・嘘ぉぉぉぉ!?」
葵の驚きは今日一番のものだった。
移動中
「ここが、私の鍛冶屋、ランフォート武具店よ!」
ランは自分の店を紹介しながら扉をあける。
中はかなり綺麗に片づけられており、広さは20畳といったところか。
奧には鍛冶士の要とも言える道具や炉のある部屋があった。
「余り綺麗じゃないけど、ゆっくりしていって頂戴。」
ランはそういって奧の部屋へ引っ込んでしまった。
一人残った(取り残された)私は自分の刀を机におく。
二振り共真黒のその刀は、刀身こそ見えないが、ギラリと光った気がした。
「私は・・・一体なんなんだろう・・・。」
この世界にきてから少し気になっていたこと。
葵はその疑問に対する答えを、前世では見つけられなかった。
(今回こそは・・・見つけたいな・・・)
前世が男だった分を含めて、葵は意気込む。
「なら、最初はギルド登録しなきゃ。」
葵はランが戻ってくるのを、今か今かと待ちわびた。
ランが戻ってきてこの世界について話し合った。
さて、時は早くも過ぎ去って1ヶ月後。
この世界の西暦、天淵歴3026年2月1日、葵はレイラッタ=エルディス・ゼレルトルスと知り合った。
といっても、たまたまランフォート武具店にいたから知り合っただけ。レイは鍛治士で、ランフォート武具店ではたらいていた。
ランはハッキリいうと店を提供してるだけってことらしい。
ランの職業は店長兼短剣使い。
レイの職業は鍛治士兼金鎚使い。
葵の職業は二刀流使いとして登録された。
・・・物語は加速する。誰も見えない方向へとコマを進めながら・・・
すみませんでした。
遅くなりました。
最近ホントに体が怠くて・・・
す、すみませんでしたァ!
言い訳なんて要らないですよね、はい!
と、言うわけで、第漆話投下です。
やっと街を出せた事に安堵を覚えております。
とりあえず良かったです。
では、ここら辺で、今回は失礼します。
Have a nice dye.
2016/02/12
sideが見づらい、文章が少ないと言う意見を頂きました。
申し訳ありませんでした。
これから気をつけていきたいと思っております。
これからも、御意見をお待ちしております。
ただ・・・余りメンタルを刺激するような物は・・・なるべく・・・。