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双刀斬姫のグレイヴロード【現在改稿作業中】  作者: 高宮秀作
第三章(コラボ+α) 別世界と交易と・・・それとクエスト攻略!?
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EP8『枷』

短いです・・・

カチリ、と音がした。


―――・・・我願うは・・・真の導きにて満ちし・・・―――


「ラン・・・さん・・・?」


どす黒いオーラが・・・私を包む・・・


―――・・・破壊と再生を繰り返し・・・その先に待つ者・・・―――


詠唱は続く。


「ランさん・・・正気にもどってぇ!!」


―ごめんね、レイ・・・私はもう・・・戻れない・・・


―――・・・エクスキャリバ―、アロンダイト・・・嘗ての聖剣よ・・・守る力を・・・―――


ゴーレムはアオイを離し、私に向かってくる・・・私が何をするのか気がついているのだろう・・・恐らく、レイも・・・


―――・・・グラム、バルムンク・・・幾多の魔剣よ・・・ねじ伏せる力を・・・!―――


「終焉に刻め・・・『世界意思ワールド・ヴォロンタ』」


刹那、世界が揺れた。


『#&%$&%$%$=~="#=~#$$#"~~!?』


ゴーレムは吹き飛びそうになりながらも叫ぶ。


風の奔流・・・嘗て無い風圧が、ゴーレムとレイを襲った。


「う・・・・・・きゃあぁっ!?」


レイは吹き飛びかなり遠くに飛ばされた。


そこから・・・レイは見ていることしか出来なかった。


『キュアァァァァァァァアアアァァァァアァァッ!!』


風が晴れるとそこにいたのは・・・


「嘘・・・」


嘗てランだった者がいた。

美しかった肌の色は黒く・・・所々爛れており、髪の毛は真っ白に・・・。

目は赫く濁り、口からは牙が覗く。

極めつけは・・・一対二枚の黒い羽・・・。


「・・・ラン・・・さん・・・なのですか・・・?」


もはや・・・ランの面影はどこにも無かった。


『キュリィィィィィイィィィイィイィィイィィッ!!』


あれは・・・悪魔か何かなのか・・・


レイは恐怖した・・・と同時に、安堵した。


あれは確かに異形・・・でも・・・ランさんの意思を感じる・・・。


すると、戦いが動いた。


一瞬でゴーレムがデータと化して弾け飛んだ。


飛び散る破片・・・。


そして・・・


『・・・キュアァァ・・・』


ランさんも倒れた。


「!ランさん!!」


レイは慌ててランに駆け寄る。


ランの姿は牙と目以外は元に戻っていたが、体はボロボロで、HPバーも残り3ドットだった。


「・・・レイ・・・なの・・・?」


ランは焦点の合わない目でレイを見ようとする。


「・・・もう・・・私は・・・見ているしか出来ないかと・・・!」


「・・・大丈夫よ・・・私は・・・生きるもの・・・っ・・・」


瞬間、レイは泣いた。
















その日、ギルドが震撼した。


今まで負け無しだったアオイのパーティーが、アオイは気絶し、ランは出血多量で死にかけていたのだから・・・



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