第弍拾壹話『継なる門』
前回、寝すぎて夜の8時50分にギルドを出た葵は、ラン達と別れてホームへと向かった。
「たっだいまぁ!」
※注意!葵の家には誰もいません。
葵は帰ってきてすぐに部屋へ行き、服を脱ぎ捨てる。
身長が余り高くないので(と言うか姿はまるで幼女・・・作者はロリコンではありません)、鏡にも体全体が映る。
「はぁ・・・髪の毛長いなぁ・・・。」
葵は解いた髪の毛を手に取りながら呟く。
まぁ、腰まで伸びた髪は長すぎである。
その髪の毛に手を絡ませながら葵は風呂場へと向かう。
ここの部屋にはお風呂場とシャワールームが別々に完備されている。
勿論、トイレは別になっている。
・・・よくお風呂とトイレが一体化してるやつを見たけど・・・あんなのは嫌だ。
心は男でも今の体は女。見られるのが恥ずかしいし、見られたくもない。
・・・まぁ、誰もいないから覗くやつなn・・・
「やっほー!アオイー!」
「え・・・あ・・・。」
いた。
そこには、白いマントとこれまた白い服を着た(巫女服。結構似合ってる。)・・・
ケイがいた。
・・・見られたのだ・・・裸を。
よりによって・・・お風呂場で。
「あ・・・あぅ・・・ぃ・・・。」
「い?」
「いぃぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁッ!」
私は絶叫して、全力でケイの頭を殴った。
・・・顔を真っ赤にして。
「ゲフッ!?」
ケイは恐らく女子が発しないであろう悲鳴を上げて気絶した。
・・・因果応報よ。
「で?ここに用事があってきたんでしょ?」
リビング。
風呂場でのハプニングから数分後、葵は風呂に入ることを一旦諦めてケイをここへ連れてきた。
「あ、うん。えっとね・・・。」
葵の問に、カバンを漁りながら答えるケイ。
その後、一つの本をカバンから取り出した。
「はい、これ。」
「??」
ケイに渡されたその本は、厚さがだいたい辞書並み。
大きさは教科書位だろう。
「ケイ?これは?」
これがなんなのかわからない葵はケイに聞く。
「あ、これは、継なる門と呼ばれる物よ。えっと、これはね・・・」
ケイの説明が長かったので要約すると、
曰く、これは異世界の書であり、この本を持つもの同士が、その本を介してやり取りをするのに使うものである。
本を開けば、その本が魔方陣となって地面に写し取られる。
その魔方陣を使って転移し、特殊な空間へと移動できるようになる。
その特殊な空間で、相手方と交流するのだそう。
「へぇ。そんなものがあるんだ。」
「うん。でも、さっきも言ったとおり、この本は異世界の書だから、余り人目には触れさせないでね。」
もし見つかってしまえば厄介なことになりかねない。
なんでも、この書を巡る争いが起こるのだとか。
「オッケー。ま、神化状態の時の装備品としておくよ。」
「そうね。その方が安全だわ。」
ケイはそう言うと、再び空間を裂く。
もう行くらしい。
以前ケイを、葵は止めようとしたが、彼女曰く、
『神も忙しいのよ?』
だそうだ。
なんでも、手の掛かる部下がいるらしい。
「そっか。ありがとね。」
「ううん。私は世界が面白ければいいのよ。」
そう言うが否や、ケイは裂け目に飛び込んでいった。
その裂け目は、ケイが通り過ぎると瞬く間に消えていった。
秀作「おいーっす!秀作っす!」
葵「葵だよー!」
ケイ「ケイだよー!」
秀作「やっと継なる門がでたよ。」
ケイ「これ、重要なアイテムだからね。」
葵「そなの?」
秀作「あぁ。貿易をするんだと。」
ケイ「さて、作者が何故か疲れてしまったようなので、ここら辺で。」
秀作「ちょ!?ケイさん!?何勝手n・・・」
葵、ケイ「「また次回!」」
秀作「勝手におわらせるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁああぁッ!!!」




