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Rich  作者: Maria
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Rich1...天使の微笑み

私は18歳の女の子。

今年から念願の女子大生だよ〜♪

私の家は田舎だからこうして東京に出てくることが本当に夢だったんだ!!




私の親の知り合いの人が紹介してくれた場所がなんと代官山。いきなりそんな所に住めちゃうなんて私は幸せ者だなぁと思う。



だけど東京は広い。

まるで迷路だよ…。



今だって大学の帰りなんだけれど、行きは確か15分くらいだったのにもう30分も歩いてる…。

完全に迷子だよね。




でもみんなスタスタ歩いて行っちゃうし…。

どうしよう…。



ママたちに言われた。

街でぼーっと突っ立ってたら田舎者ってすぐにバレて危ない目に合うよって…




今私、完全に田舎者 丸だししだよね…




どうしよう…






何だか泣きそう…。






「どうかしたの?」






私にはその人が天使に見えた。




「大丈夫?」




その人は本当に天使のように優しい人だった。






「もう大丈夫だよ」







これがあなたとの最初の出逢いだったよね。






その時あなたは私に名刺をくれた。

何かあったらいつでも連絡してきていいよって。




真山貴弘(まやまたかひろ)

スーツの似合う素敵な男の人だった。






「じゃあまたね。」







真山さんはそうしてそのまま行ってしまった。こうして私たちは別れた。

それ以来私たちは会うことも連絡を取り合うこともなかった。




だけどそんなある日…






Dear 優衣(ゆい)

本文;今日行くお店は代官山のCOLORってお店だよ〜駅前で待ち合わせね!






私ももうすっかり東京の大学生っぽくなってきたよ♪




最近は友達の有紀子とグルメに凝っててお互いよさ気なお店見つけては食べに行ったりしてる。




このCOLORってお店本当に良い雰囲気のお店だっんだ〜。







「あたしちょっとトイレ行ってくるね」







あれ?

トイレどこだろ…


やばい…

お店の人に聞こうかな…







「トイレならそっちですよ。」







え…?!







ん?

この声…







「久しぶりだね」







やっぱり!

あの人だ!!







「相変わらず迷ってるの(笑)?」





久しぶりに会ったあなたもやっぱり天使のように優しく微笑んでいました。




真山さんは35歳なんだって。

やっぱり大人の男の人だった。






「寂しかったんだよ〜連絡来ないなぁって思ってて…」







彼の口調は柔らかい感じがして好き。







その穏やかな雰囲気も好き。




優しく微笑んだ時に出来る、目尻のしわも大人の余裕が漂ってる感じがしてすごい好き。







「本当ですかぁ(笑)?

私のことなんて忘れてたんじゃないですか?」










「忘れないよ〜(笑)」







そのまま少し話してまた私たちは別れた。







「優衣〜そろそろ行こっか♪」







今日はお店の雰囲気も良かったし



お料理も美味しかったし




真山さんにも偶然再会出来たし。






大満足な一日だったなぁ♪






「お会計はもうお済みになっております。真山様よりお預かり致しておりますので。」






この時に私はもうあなたの手の中に落ちてしまっていたのかもしれないね。






私はお礼が言いたくて…




本当はもう一度あなたの声が聞きたくて…



プルル〜♪






「はい 真山です。」







「あの私…優衣です!!分かりますか…?」







「うん、分かるよ。ごめんこっちから折り返すね。」











真山さんの声って素敵…







ドキドキして顔が赤くなっちゃうよ。




良かった…電話で。







赤くても真山さんには分からないもんね。






結局その夜真山さんから電話が来ることはなかった。




きっと忙しいんだと思う。

だって35歳だもんね。

私より17歳近く上だよ。

時間がたっぷりある学生とはわけが違うもんね。








なのに…

あの大人の余裕みたいなものは一体どこから来るのだろう。




あれから2日。

どこかで電話が来ないかと期待している自分がいた。






プルル〜♪






もしかして…!






「もしもし…優衣ちゃん?」






きっと声が舞い上がっていたと思う。

それでも良いよ。

だって嬉しかったんだもん。






こうして私たちは始まった。







いけない関係の始まり…

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