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4つの交錯  作者: 幡賀 吉紗
~最期の世界 編~
59/67

残酷な支配劇

 

「イズミ…正気なのか?」

憤怒するバルミ。

「まさか泉美が裏切るなんて…」

驚きを隠せず、何もせず立ち尽くす亜久未つぐみ


「邪魔しないで…」


 まず泉美は、亜久未から潰しにかかる。

 火炎で上下左右前後すべて塞ぎ、亜久未の逃げ場を無くした。そして、その包囲を少しずつ凝縮していき、亜久未を焼き尽くす。


「うぅぅああぁっっ!!!」

熱さに耐えきれなかったが、気合いで包囲から抜け出した。しかし、その直後に体力を使い果たし、倒れてしまった。


「ツ、ツグミ……っ」

夢芽に抑えられていて何も出来ず、バルミは自分の無力さを悔いた。


「あとは王女様だけ、なんだけど…ちょーっと見ててほしいな、王国の壊れる瞬間を♪」

バルミを捕らえたまま上空へと移動し、そして泉美に合図する。


すると、泉美は無言のまま行動に出た。


まず王国城の外側を炎幕で囲み、次に内部へ移動し、破壊光線ビームライトで全てを破壊していく。

わずか数十秒で王国城は無惨に壊された。


「ひでぇ…! それでも人間かよ!」

バルミは激怒し、夢芽に蹴りをくらわそうとする。が、それは簡単に抑えられてしまい、逆に、鳩尾みぞおちに蹴りを入れられた。

「あぐっ!!」

痛みに悶えるが、意識は保った。


「いいから見てて~♪」

バルミの身体の自由を全体から奪い、夢芽は、壊されていく王国の無惨な姿をあざ笑う。


泉美は〆に、城を大爆発させ、全ての街を燃やし尽くした。


「…まずは王国から。殲滅完了だよ、夢芽」

任務完了の報告。

「それじゃ、王女様は用済み♪」

バルミを、何も言わせる間も与えない速度で瞬殺し、夢芽はバルミを、火の海の中にポイ捨てした。


この時、エフティルシパ王国は全壊した…



…………その頃、絶世森海エンゾバース


「…? なんだ…?」

バルミの気配を感じ取れなくなり、それに対して違和感を感じた智歌ちか

「…何かが始まってる…間違いなく」

薄々と、地球の破壊を感じ取っていた。




………夢芽と泉美は、


「んじゃ、次の国に行こ。イズミン♪」

と言われ、

「そうだな。次は…」

と、次の目標ターゲットを探し始めた。



そして、次の国は………


 

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