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4つの交錯  作者: 幡賀 吉紗
~最期の世界 編~
58/67

襲撃

 

「さて、王国から始めよ~♪」

徐々にエフティルシパに近づく夢芽ゆめと泉美。


…………王国城内。

そんな2人に気づくことなく、

「ごちそうさま! 美味しかった…」

と、亜久未つぐみまるは満足していた。


「今日は2人のために奮発したんだ、当然♪」

とても自慢げに、バルミは腰に手をついて偉そうにしている。


「普通の奮発よりも奮発してるけどねぇ」

素直に言ってしまう円。

「それは王女なんだし普通だよ♪」

またまた自慢げに話すバルミ。


すると突然、地震に襲われた。


「ふ、普通の地震じゃない…!」

バルミは、自然の・・・地震じゃないことを瞬時に悟り、外へ飛び出す。


すると……


目の前にとんでもなく長い爆熱光線バーニングライトが走り、一部の街が、瞬時に火の海になった。


「な、なっ………」

その犯人を突き止めに向かおうとするバルミ。だが、

「バルミ! こっちもヒドいことに!!」

城の裏手で、街が完全に氷で凍結していた。


「な、なんっ……」

しかし、それまた束の間。

今度は西側に、光線が円上に走り、複数の街が地盤沈下に襲われた。


破壊神ダークマターにしちゃ破壊力ありすぎだ…! こんなこと出来るのは……」

バルミは知っていた。夢芽のことを。


そう思うと居ても立ってもいられず、その根元の辺りへと高速で飛ぶ。


「ちょっ、バルミ!?」

それに続いて、亜久未と円も飛ぶ。



だがこの時、最初の悲劇が起きた。


「あぐっ!! う、そ…でしょ……」

謎の攻撃が、円を襲った。


「ま、円ー!!」

円のもとへ駆け寄る亜久未だったが、時すでに遅し。円は…



心臓を貫かれて、即死していた…。



「そ、んな……っ」

泣きそうになる亜久未。しかし、それを堪え、謎の攻撃の正体を、バルミの元に行って確認することにした。



そしてバルミは、攻撃の根元…夢芽のいる所にたどり着いた。

「やっぱり夢芽か…」

予想が当たっていて、対峙する。


「ありゃ、バルミちゃん♪」

夢芽も彼女のことを知っていた。


「…なんでアタシの王国を壊しに来たんだ?」

攻撃を仕掛けながら、夢芽に問う。

すると、とんでもない答えが返ってくる。



「全世界を破壊するために、端から端まで壊す。そのための第一歩だよ~♪」



地球破壊宣言アースブレイクコールをした。



「そんなことさせねぇ!」

全力で、バルミは得意の蹴撃を繰り出す。

しかし簡単に抑えられてしまう。


「私に勝てるワケないでしょ~?」

バルミの背後に神速で回り込み、すぐに身柄を確保する。


そこに、亜久未が辿り着いた。


「ば、バルミっ!!」

とっさに夢芽に攻撃をしようとするが、思わぬ攻撃が、横から襲ってきた。


その攻撃は、亜久未の苦手な火炎での包囲だった。


その攻撃をしたのは………


「なっ…う、嘘だろ…」

あまりの衝撃に立ち尽くすバルミ。

「どうして……っ」

続いて立ち尽くす亜久未。





「まず、この王国から跡形もなく消し去る…」


…なんと!

感情を失った・・・・・・泉美だった……


 

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