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4つの交錯  作者: 幡賀 吉紗
~覇魔歌 編~
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37/67

Thunderbolt

 

「くっ…! やっぱ智歌は厄介だね…」

亜久未は呟く。

「そういう亜久未も、ね…」

疲労困憊(ひろうこんぱい)な智歌が呟く。


雷を使い慣れてる亜久未は、雷同士の戦闘には慣れていて、そんなに疲れなかった。

その反面、歌によってチカラを得ている智歌は、チカラを得て発動しているので、普通より疲れがヒドいのだ。


「…っ!」

また脳内詠唱(インサイド)し、今度は、雷を身にまといながら射撃を繰り出したり、拳で攻撃したりする。


「何度やっても私には勝てないよ? 雷ならね」

亜久未も同じように雷を身にまとい、射撃や攻撃をする。


亜久未が、智歌のことをやや押している。


「くっ…! このままじゃ、アタシが…!」




ーーーーー…某世界、某所。


「あっれ~? 歌聖神(セイクリッド)が、能力者(マイター)に押されてるね~…意外♪」


泉美を知っている女は、遠目から、亜久未と智歌の戦場の様子を把握していた。


「だが、そんなものだろうよ。下等種族の争いなんて、何が起きるか分からんモノよ」

某国の帝王と名乗る男が、その女に言う。


女「彼女らを下等種族って扱いされると、ちょっと気が引けるわ~…。あれでも、それぞれの国の最高位より強いんだからね?」


男「だが、それも我が輩の眼中には無いのだよ。我が輩が使える超能力には及ばぬのだよ。この“無源魔能(アルケミック)”の前では、な」


女「無源魔能も、気を抜いてたら攻略されるわよ~? イズミンまだ生きてるし、彼女は私の○○○だからね~?」


男「なら、試すか? 我が輩も甘く見られたな…」


女「…試さなくても、私のことは知ってるでしょ~? 私は無源魔能のことも知ってるのよ?」


某国帝王と女は、戦闘態勢になる。


どうやら、こっちでも何かが始まりそうだ…



ーーーーー……


魔源域(ダークオリジン)、戦場。


「…まさ、か…だわ…。アタシが負けるなんて…」

智歌は、亜久未の手によって倒されていた。

「っ…! なかなか手強かったけど、ね…」

亜久未も、だいぶやられていた。


しかし、やられたのには理由があった。

それは、亜久未の口から告げられる。


「智歌…。キミは、歌からチカラを得れるけど、それが自分の体を蝕(むしば)むことを考慮しないで使っちゃう時があるの。だからさっき息切れが激しかったし、段々に威力が弱まってしまうの。これは必然的」


昔からの馴染みなら、そのクセを見破っていて当然。それを、智歌に告げた。


この時、亜久未の勝ちが決定した。


「アタシの…負け、ね…。攻撃に転じると衰えてしまうのは、私の悪いクセ…。知っていたから、それを修正しようとしたのに…見破っていたアンタは、そこを突いてきた。完敗よ…」


そう言った智歌には、もはやチカラなど宿っていなかった。歌も歌えない状況。


「これ以上もしも歌唱(うた)ったら、もうアタシのカラダはボロボロ…死んでしまうわ」



ーーーーー…

こうして智歌と亜久未の決着がついた時、某世界、某所では…


女「はぁ…。だから試すまでもないって言ったのに~…」


某国の帝王たる男は、その女に負け、その上、封印されてしまったようだ。


女「…あっ。これもまた楽しくなりそ~♪ ちょっとコイツ利用しようかしら!」

女は、何かを企んでいた。


 

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