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4つの交錯  作者: 幡賀 吉紗
~覇魔歌 編~
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33/67

Runaway & Overload

 

「くっ…! これは不利…」

彩夏は、空間支配(シンクロプレス)を駆使しながらも、自らの不利な状況に舌打ちする。

「勝ち目は無いわ。アタシの勝ちよ♪」

表現詠唱(うた)を駆使し、彩夏を圧倒していく智歌。


少しだけ、智歌の表現詠唱(うた)が進化していた。

彩夏と戦っている最中、一度も“口に出して歌っていなかった”のだ。


つまり、脳内詠唱(インサイド)で歌唱しても効果が発揮されることを、この戦闘中に発見したのである。

そのキッカケは、泉美と羅生を拘束した時…さっきだ。


脳内で歌っていれば、いつ攻撃が来るか、いつ発動するか、読まれずに出来るからである。

「ふふ…」

しかし、一度攻撃を止め、

「アンタ、名前は?」

と、彩夏に名前を聞く。

「私は“清海(きよみ) 彩夏(さやか)”…」

こう明かした時、智歌は驚いていた。


「…まさか、アンタ二輝幻将(ツインフラッシュ)の…」


そう。神都カンゾーネが恐れている存在のひとつで、神都内では、最強の破壊神(ダークマター)と称されていたのだ。


「そうよ。“歌聖神(セイクリッド)”さん」


歌聖神の智歌と同等のチカラを持っている彩夏。だったのだが、表現詠唱(うた)のチカラは無限…彩夏の能力(マイト)は有限だった。


「…二輝幻将は破壊神(ダークマター)…それは昔から、神都カンゾーネで言い継がれていた…だから、この場で“宝庫”ごと二輝幻将を撲滅させるわ…」


また脳内詠唱(インサイド)し、攻撃を繰り出していく。

それを受けきる彩夏だったが、次第にチカラが膨大になり、受けきれなくなっていた。


「うぐっ…! こ、このまま…じゃ…っ…」

段々に防御が甘くなり、甚大なダメージを負い、彩夏は立ち上がることが難しくなっていた。


「さ、彩夏さん…ッ」

そう呟いた泉美。

この瞬間、禍々しき呪いの眼(エンシェントブラックアイ)が発動し、オーラ値が膨れ上がり、拘束(バインド)を破壊した。そして、予想だにしない数値を叩き出した。


オーラ値を見れる羅生が、呟いてしまう…



「…い、∞(インフィニティ)…!?



 す、数値では測れない…だと…ッ!?」

上限値を越えたどころか、上限なく増幅するという意味合いで、測定機器が“∞”と表示していた。


泉美のオーラ値は、無限に増幅していく……


 

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