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4つの交錯  作者: 幡賀 吉紗
~覇魔歌 編~
32/67

Sacred Queen

 

歌聖神セイクリッド


歌をチカラの源とし、それに乗せて歌ったことばに応じてチカラを得る種族。

魔源域ダークオリジンよりも昔から存在していた『古代の超魔術』と恐れられているチカラを宿す都市“神都カンゾーネ”に住まう。


その中でも、ずば抜けて強かったのが智歌。



表現詠唱うたのチカラに勝てるモノなんて、この魔源域ダークオリジンには存在しないのよ♪」


挑発してくる智歌に、羅生らうは応える。


「予想だにしない能力者だっている。歌には成し得ないチカラだってあるのさ。…だからこそ魔源域ダークオリジンは“宝庫”なのだよ」


と、何かを暗示する言葉を発する。

それに乗るように、彩夏さやかが続ける。


「そう。いろんな能力で遊んだり、戦ったり、便利に使ったり…。そういうことが出来るけど、1人ひとりバラバラ…だからこそ“協力”するのよ? それが魔源域ダークオリジンの魅力、そして、“宝庫”と呼ばれる由来。私と羅生は、このために魔源域を開発したのよ」


…そう。羅生だけでなく、彩夏も



“魔源域の創設者ビルダー



の1人だったのである。


「…そっか…」

少しボロボロになりながらも、まだ体力がある泉美が立ち上がり、言う。

「彩夏さんが…この世界のことを“宝庫”って言ってた理由…いま分かったよ…」

「ど、どこでそれを…っ!?」


実は、第11話『もう一人のダークマター』にて発言しているが、その時に聞いていたのはバルミと志乃美だ。

だが、何故それを知っているのか…


泉美は、こう告げた。

「母さんが言ってたんだ。彩夏さんが『この宝庫は守りきる。そのつもりで二輝幻将ツインフラッシュの副団長やってるから…』って言ってたのを聞いたって。私が彩夏さ…いや、『生徒会副会長と知り合った』って言った時に…ね」


それを聞き、彩夏は語り始める。

「…ん、そうよ。今でも魔源域のことを“宝庫”って呼んでるのは、それが理由よ。そして私は、天世さん直属の副団長…」


と、ここまで語った時、智歌が動き出した。


「言葉遊びは良いから、早く死になさい♪」


またも歌い始める。



まなこの先にある障害

 この歌の前で殲滅されるべし


 我が身全体にチカラを宿して

 強行突破 進撃よ♪」


身体全体に神のチカラを宿して、猛突進する。

その速度は神速。だが、ここには神速に対応できる者ばかり。


彩夏が対峙した。


「…“逆応げきおう”…」

表現詠唱うたのチカラを逆流させることを試みて逆応を図った…


…が、しかし!

「…!? な、なんで…」

逆流することは無く、攻撃は止まらなかった。


「…今のは“逆応”でしょ?」

なんと、彩夏の逆応を、智歌は知っていた!


「悪いけど、歌は“魔法”じゃなくて“言葉”…逆応が効くのは“魔法”だけよ?」

そして、逆応の効能も知っていたのである。


「…くっ…」

逆応が使えない今、空間支配シンクロプレスにしか頼れなくなる。


…この時、智歌は脳内で

「無関係の人員に束縛を♪」

と歌っていたために、泉美と羅生を拘束バインドしていた。


2人が縛られた今、彩夏しか智歌と戦えない…


最悪な状況になってしまった…


 

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