能力創成
「この“能力創成”は…」
と語り始める。
「いや、その前にこの話だな。
…そもそも、この世界を創造したのも私だ。
25年前、誰もが使えるよう超能力を創り、地球の裏側に“魔源域”を創造した。
普通の人間がつまらなかったから、こうして能力を持った者達が欲しくて、様々な適合者を探し、託したのだ。
だが、それからというもの…
やはり悪用して犯罪に使う奴が出てきた。
出て来ることも予想していたが、その犯罪者を取り締まるために生まれた団体があった。
それが、綾巻 志乃美と高良 天世の2人が手を組んで始めた…
“二輝幻将”だ…」
そこまで語り、一度、少しだけ話を戻し、終矢の質問に答える。
「…で、なぜ名前を知っているかと言うとだな…
そもそも能力を創ったのが私であり、それぞれの能力を持った者の所在や、その人物の本当の名前、そして容姿も分かるように設定してあるからだ…」
そこまで語った時、時が止まったように全員が固まった。
そして泉美から質問をした。
「…小さい頃に、あの岸壁の裏に“能力源球”を落としたのは、お父さん…?」
「そうだ。所有者が死んだから、分からない場所に置いておいた…。 それに気付いた泉美と鉄雄は、奇跡だったな…」
なぜ気付いたのか、は、実は泉美に秘密があった…ーーー




