悪夢
破壊神である、鉄雄とバルミ。
2人は息を整えて、傍受されることのない精神会話で少し話す。
『アンタ、名前は?』
『バルミッフェ・ニダ・エフティルシパ』
『エフティルシパ!? あの大帝国の…!?』
鉄雄も、どうやらエフティルシパ家を知っているようだ。
『そう、国王の一人娘だ。今は亡き国王だが…』
どうやら国王も災害に巻き込まれて亡くなっていたようだ。
『そうか。…にしても、バルミッフェは何故オレの名を知ってんだ?』
それは確かに疑問だった。
遭遇して間もなく何も話してなかったのに、突然、鉄雄のフルネームを呼んでいたからだ。
その質問にバルミは、こう答える。
『私の“右眼”に、他人の事を透視する能力がある。それで名前と、事の全てを読んだ』
バルミは、それのことを透視の魔眼と呼んでいる。
『なるほどな…』
バルミの特殊能力を理解し、そして同時に精神会話を解除し、本題を話す。
「なぁ、バルミッフェ…。今ここにいる超能力者を、協力して全員倒さないか?」
なんと、泉美すらも巻き込む発言をした。
「そうだな。邪魔する奴は片っ端から消そう!」
バルミは能力を開放し、戦闘態勢。
「鉄雄…、どうしても破壊活動するのなら、絶対に止める!」
泉美も能力を開放し、戦闘態勢になる。
「邪魔するのなら、たとえ泉美でも倒す…」
たとえ幼なじみでも、そこは譲れないようだ。
そんな時だった。
何やら鉄雄とバルミを謎の光が包み込み…
「な、何!? これ…っ」
泉美は、真っ先に気付き、戦闘態勢に。
「…ちっ」
次に終矢も気付き、戦闘態勢になる。
「…これは、もしかして…っ!」
続いて彩夏も気付き、戦闘態勢に入る。
「…っ!? まさか…」
綾巻は、その謎の威圧感に圧倒されながらも戦闘態勢に。
…鉄雄とバルミの2人が同調し、オーラが数十倍に膨れ上がったのである。
鉄雄が増強眼を使った訳でもなく、
“同じ目的の者同士が成し得る心の同調”
という、伝説の同調が目を覚ましたのだ。
「くっ…!!」
気付いたときには時すでに遅し。泉美らは威圧感に押しつぶされていた。
そして更に、鉄雄は増強眼を重ね、3人を圧倒した。
「まさか、バルミと同調するとはな…!」
裏世界に再び、悪夢が訪れようとしていた…-----




